暁 〜小説投稿サイト〜
高校生エレクトローター
一話 科学の世界
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学校を推薦で入学のすることができた。
姉の加奈はれっきとした能力者だが学力でこの高校に受験した。
兄弟揃って国立の高校に入ったということはとてもすごいと周りは言っていた。
加奈は入学式のことで委員会があるから早く家を出なきゃいけないらしく、俺も早めに出なくてはならない。

「下に朝ごはん用意したから早くきてね」

そう言い、ドアを閉め一階に降りて行った。

「すぐ行くよ。」
と即答し、すぐ新品の制服に着替える。
この学校の制服は学ランとは全く別物で、黄緑のワイシャツ・緑の制服に黄色いラインがスッキリ入っている女子向けのデザインをしている。ネクタイは赤で白いスワイプが入っている。
いかにも映画に出てきそうな制服だ。珍しい制服なので一目で分かる。
すこし恥ずかしいが、気にしていては、もたない。
鏡の前に立ち、ネクタイを調整する。
晴れ晴れと気持ちになれないのは、自分だけだろうか…

制服に着替えたら、すぐ一階に降りた。
キッチンでは姉の加奈が姿が無く、バスルームから音がする。
テーブルには一つのベーコンエッグとコーヒーが置いてある。
いつもは自分が朝食を作るのだが、今日は特別に気を使って作ってくれた。

優しい姉だ。
こんな自分でも普通の人、家族として扱ってくれる。骨が折れる思いだ。
俺たちは事情があってここに2人暮らししている。
すぐに朝食を済まし、家を出る身支度の準備をした。
学校には30分で着くはずだから、まだまだ出発するのは早い。姉が校内をぐるりと散歩したいと言ってやまなかった。
入学式は9時30分開始、結構時間が余るのだが・・・。
自分はこんなに早く出発する必要はないのだが、一回も行っていなかったので、少しは周るべきだと思った。
彼女はまだ風呂を出た後だった。
バスルームから顔を出し、部屋のデジタル時計を見て、急ぎだした。

「あれぇ!?もうこんな時間?」
ドタバタと着替え、荷の支度をする。
姉は昔からマイペースなのだ。ついでに裏表のない明るい人だ。
「さぁ…いこう」


自宅から駅まで近く、5分くらいで着く。
大通りは朝早くから賑わっていて黒い制服を着た親連れの中学生で混んでいる。今日、4月5日はどこの中学校も入学式のようだ。
それに対して広翔たちの制服は黄色に黄緑の鮮やかでとても目立つような色をしていて、広翔には少しぎこちなさを感じた。


科学技術が大きく進行しているこの世界は多くの掃除ロボットや物売りロボットが商店街で活躍していて、おかげでゴミがない、住みやすい場所を生み出してくれる。
「ねぇ、緊張してる?」
少し心配気味に質問してきた。

「多少なりとは。」
正直に答えた。
すると姉はフフッと笑い、
「かわいいねぇ」
緊張している自分をしばら
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