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魔法科高校の神童生
Episode26:敗北と事の終わり
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鈴音の問いに、隼人は嘘で返した。恐らく、この事件に立ち会った中で、大亜連合が介入していたことを知るのは隼人しかいないだろう。克人は龍と少し交戦したようだったが、気づいた様子はなかった。
日本の主要機関と言っても過言ではない魔法科高校を襲った事件に、他国の魔法師が介入していたとなると、それはもはや国家間の問題だ。それこそ、高校生の分を超えている。それを、態々広めるわけにはいかなかったから、隼人はその事実を自身の中に仕舞うことにした。

「…キャストジャミングの中での魔法行使、よくできましたね」

「まあ、干渉強度には自信があるんで」

入院生活が三日目になって、お見舞いに来る人も疎らになっている今、鈴音の見舞いは隼人を多少驚かせたのだが、事件の顛末を聞きに来たとなれば不思議ではなかったと思い直す。

学校はもう終わっていたのだろう、そういえばと、隼人は生徒会の人が交互に見舞いに来ていることに気づいた。
初日は、真由美と深雪。昨日は、服部に、生徒会ではないが、摩利。そして今日は鈴音。明日はあずさだろうかと考えて、それはないかと考え直す。
そもそも、隼人にとってあずさは生徒会の中で最も接点のない人だった。あまり話した記憶がないため、それは間違いない。

脈絡もない思考に、溜息を一つ。

「ああ、それと。九十九さんの一週間の欠席は教師陣の提案で公欠扱いになるそうです」

「へぇ、それは助かります」

現在、学校側に隼人の怪我はテロリストとの戦いで負傷したと申告している。そこで、隼人含めた負傷者の待遇を先日職員会議を開いて決めたらしい。
隼人としては、成績など色々気になるので公欠扱いになるのはありがたかった。

恐らく、教師陣にとっては未来ある魔法師の卵を怪我させたなどという事故を、少なくはないにしても、なるべくなら、なくしたいのだろう。
学校内での魔法事故は、そのまま学校側の信頼に直結する。幾ら魔法に安全などないと知りながら魔法科高校に入学したとはいえ、子を思う親としてはやはり不安なのだろう。

一校生徒の怪我は、学校側が隠蔽した。これにより外部からの信頼は落ちることはなく、また怪我人の家族には特別保障として治療代の約3割を学校側が負担することで保護者会も納得させたようだ。

どうやらそのことで生徒会もバタついていたらしいが、態々日替わりでお見舞いに来てくれるとは律儀な人達だ、と隼人は思った。

「それでは、私はこれで」

「あ、はい。今日はありがとうございました」

立ち上がった鈴音に、まだ少し痛む体を無理やり起こして微笑む隼人。

「い、いえ。なにかあればいつでも言って下さい。少しはお役に立てると思いますので」

「? はい!」

少し慌てた様子の鈴音に首を傾げつつも、元気良く返
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