暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第47話 嘘吐き全快!! まとめて拉致れるか?
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くれたので、レンに向き直る。

「レン様は、ギルバート様との連絡役と、船の守護をお願いします」

 レンは弱々しくも「応」と答えた。

−−−− SIDE ファビオ END −−−−



 ドリュアス家本邸に到着しました。……到着してしまいました。

「ほら。ギル。入るわよ」

 元気に声をかけて来るカトレアに引っ張られ、本邸へと足を踏み入れます。

 そんな私達の様子を見た使用人達は、ひそひそと何かを話しています。風メイジなので思いっきり聞こえましたが、その内容は速攻で頭の中から追い出しました。あまりにも情けないし。

「兄様!!」

「アナスタシア」

 アナスタシアが私の胸の中に飛び込んできました。

「お帰りなさいませ」

「ただ今戻りました」

 頭を撫でてやると、凄く嬉しそうにしてくれます。カトレアの視線がちょっと怖いですが……。

「ギル。帰ったのですか?」

「はい。ただ今戻りました」

 続いて迎えてくれたのはディーネでした。カトレアに気付き歓迎の挨拶をすると、すぐに私に向き直ります。

「王都で叙勲式があると聞いたのですが……」

 やっぱり。

「いえ。大切な話があったので、こちらに来ました」

 ディーネの目元がピクリと反応しました。そしてカトレアを一瞥(いちべつ)すると、あきれ顔で溜息を吐きます。何か勘違いしていませんか?

「話の内容は、以前からディーネが聞きたがっていた事ですよ。人に聞かれたくないので、母上とアナスタシアも含めて聞き耳が無い所で話したいです」

 そう言うとディーネの顔が、途端に真剣な物になりました。

「なら執務室ですね。母様もそこに居ますし」

 ハイ決定です。早速執務室に移動します。執務室に到着すると、アナスタシアにへばり付かれている私の代わりに、ディーネがノックをしてくれました。

「入りなさい」

 私とカトレアが入室すると、母上の顔に動揺の色が広がりました。

「な なんでギルバートちゃんが?」

 母上もグルだった様です。分かっていたとはいえ結構ショックですね。まあ、その事はいったん忘れましょう。

「まあ、……その方が良いか」

 母上はそこでホッとした様な表情をすると、そのまま視線を私からカトレアに移ります。

「それと……」

「大切なお話があったので戻って来ました」

 私がそう言うと、母上は大きく溜息を吐いてから何時もの表情に戻りました。そしてカトレアに歓迎の挨拶をします。その間にディーネが、聞き耳防止用のマジックアイテムを発動させました。

「それで、話とは何なの?」

 そんなに焦らないでほしいです。私は長い話になると、着席を促しました。

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