暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第47話 嘘吐き全快!! まとめて拉致れるか?
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してもこの金額は……」

 私が頭を抱えそうになると、ファビオが「笑って誤魔化します」と言わんばかりに口を開きました。

「やっぱり、私の後ろに神官の存在をチラつかせたのが原因ですかね?」

 それだよ!! なんでそんな事したんだよ!! ゲルマニアでそんなことしたら、吹っかけられるに決まってんだろ!! って言うか、良く依頼を受けてもらえたな。

「今回の救出作戦を、一部神官の誘拐に見せかける為の策です。他にも色々してますよ。例えば……」

「それ以上は言わなくても良いです」

 と言うか聞きたくないので黙らせます。ファビオ(こいつ)が神官関連で、見境が無くなるのを忘れてました。まあ、リコード《記録》の話はしてあるので、早々足がつく事はないと信じたいです。

「……ギル」

 私の後ろから明細を覗き込んだカトレアが、引き攣った声を出しました。

「だ 大丈夫です。必要経費……です。タブン」

 滅茶苦茶不安です。後で母上に何を言われるか……。

「うぅ……如何しよう」

 クルデンホルフから盗って来たお金がありますが、そのお金は基本的に使えません。(また盗みをしたなんて言ったら、母上達に殺されかねません)だからこの明細は、このまま母上に見せなければならないのです。やっておきましたで誤魔化されるほど、母上は甘くありません。

「まあ、今回は仕方が無いです」

 お前が言うなファビオ。それから、クリフとドナも下手な慰めは要りません。

「それはそうと……」

 私は気持ちを無理やり切り替え、この場に居る全員を見渡します

「これから行う作戦は、将来の不安要素を排除する為の物です。修道女達を助ける意味もありますが、やる事は誘拐と言って良いでしょう。それでもこの作戦に参加する意思はありますか?」

 私がそう聞くと、クリフが代表して一歩前に出ました。

「私達を含めたこの船の乗組員は、ギルバート様に付いて行きます。それに今回の任務は、断じて誘拐などではありません」

 頼もしい事を言ってくれます。

「では作戦を確認します」

 私はそう宣言すると、数枚の羊毛紙を机に広げました。



 私達の船は海上船を装ってグラヴィルを出港し、セント・マルガリタ修道院の前を一度通り過ぎます。

「そろそろ接岸しますよ」

 修道院がある岬が見えなくなった所で、良い場所を見つくろい接岸させました。

「船はこの場に待機です。暗くなったら風石炉に火を入れておいてください。レンを通して合流を指示します。降ろす位置は念の為、サンドウェリー寺院の死角になるようにしてください。指揮はファビオに任せます。ここで事故を起こしての失敗は悔やみきれないので、《暗視》の魔法が切れない様に注意し
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