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落ちこぼれの皮をかぶった諜報員
 第8話 VS魔剣 
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「そこだ!!」
僕は引き金を引く。

「ム!」

ジャンヌはまた銃弾を弾く。
(くそ!! だめか!)


「隙を見せたな!! くらえ!!」
「!!」
雄一がナイフでジャンヌに切りかかる。


キィン!!  

「その程度か……」
「ぐう!!」
(くっそ! 重すぎる!!)


やはり剣とナイフでは差がありすぎる。こうなったら僕も……。
勇人も2人のところへ走り出し、ナイフを取り出す。


「そこだ!!
勇人はジャンヌに突き攻撃を入れる。
「!!」


キィン!!  
ジャンヌは勇人の攻撃に素早く反応して雄一を押しのけ、勇人の突きを防ぐ。


「すまない! 勇人」
「さっきからちょこまかと……」


「よそ見をしてる暇か?」
雄一が斬撃を繰り出す。


「くっ」
回避はされたが掠らせることができた。


「そこだ!!」
勇人も雄一に続いて斬撃を繰り出すが……。

ジャンヌはいとも容易く回避し、勇人の腕に息を吹きかける。


カチカチ……
勇人の腕が凍り始めた。


「ぐああああ!!! くっ!! 腕が……」
「勇人!?」

勇人はあまりの激痛に座り込んでしまう。

「少しはやるようだが、所詮、ただの武偵ではこの程度だ……」
ジャンヌが勇人にとどめを刺そうと剣を振り上げ、そして降ろす。

「勇人!!」

パシッ!!  



「何!?」
「!?」

雄一が剣を素手で受け止めていた。そう、真剣白刃取りだ。

(雄一!? すごい!!!  真剣白刃取りをするなんて)



「雄一……君に言いたいことがある……人間卒業おめでとう」
「偶然に決まってるだろうが!! だが、これで捕えたぜ!」
「それはどうかな?」
「「!?」」  

(剣が凍っていく!? このままじゃ、雄一の手が)



「雄一!!」 
「この!!」
雄一はジャンヌに蹴りを放ち無理やり引きはがす。しかしジャンヌは再び、雄一に切りかかってきた。

「くっ……」
「雄一!!」






「──まったく、手間の掛かる後輩達だよ」
「「!?」」


遠山先輩がデュランダルを真剣白刃取りをしていた。

「えええ!? 遠山先輩もできるんですか!? あなた達本当に人間ですか!?」
「悪いけど、俺は一般人だよ。そして魔剣。キミはもういい子にしておいた方がいい」
「そうよ!!あなたの野望もここまでよ!!」
神崎先輩がジャンヌに銃を突きつけている。


「ふっ……武偵法9条。よもや忘れたわけではあるまいな。武偵に人は殺せない。…だが、私は違う!」
そう言ってジャンヌは剣を再び凍らせていく。



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