第32話「麻帆良祭〜新たなる未来〜」
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を……そんな、ありえません!!」
そう、学園の生徒間で流れている最も大きな事実。
『大和猛は超鈴音を殺し、そのまま姿をくらませた』
既に刑事事件として扱われ、大きなニュースとして大体的に報道されている。
新聞にも、そして未だにテレビのニュースでもその事件の爪跡は残され続けている。
そして、ネギは決意下す。
「最終日に……戻りましょう」
その声に、誰かが反対をすることはない。
そして、学園祭3日目の午後へと時は進む。
超とタケルが争う巨大飛行船。
それに近づきつつも、ある一定の距離を保ち続ける一機の飛空挺があった。
ネギを含めて計10名。
アスナを筆頭に後の『白き翼』になる面子が揃っている。
「ちょ、ちょっと……完全に2人きりになっちゃったわよ?」
結構な距離をとってあるので、普通の声で話しても問題はないはずなのだが、彼等の戦いを覗き続けている気まずさからか、やや小声でアスナがネギに尋ねる。
「いえ、まだです。もう少しギリギリまで待ちましょう」
「でも、もし本当に超さんが殺されちゃった後だったら間に合わないわよ?」
アスナの言葉に、背後で控えていた数人がゴクリと唾を飲んだ。
「だから、ギリギリまでです!」
かつてなくピシャリと言い切ったネギに、アスナは驚きと少しだけ拗ねた表情で「ふん」とそっぽを向き、黙り込む。
――……タケルさん!
ただ、静かに。
ネギは祈るように彼等の行く末を見つめていた。
未来は予定通りに時を刻んでいく。
「■■■■■」
凄まじい魔力によって構成された大きな爆炎がタケルを、いや、タケルどころか飛行船までをも包み込む勢いで爆発する。
タケルの視線は一瞬だけ、周囲をさまよって近くを飛ぶ飛空挺に着地した。ふっと表情から力を抜き、そして呟く。
「……キミは、本当に強いな」
こぼれた言葉は超から放たれた轟音によりかき消された。
「え?」
タケルと超の戦いを見守っていたネギ一行は、目の前で繰り広げられたその光景に、呆然と固唾を呑んでいた。
「……タケル、さん?」
――おかしい。
ネギの頭の中を当たり前の疑問がよぎった。
一週間後に飛ばされた未来で聞いた話では、タケルが超を殺したとなっていた。
だが、目の前の現実はどうなっている?
超から放たれた凄まじいまでの魔法。
それを、タケルは障壁もなしに、ただその身に受けたのをネギはその目でしっかりと見ていた。未だに晴れぬ爆炎の中、そんな彼が生きているはずもない。
巨大飛行船が、先の一撃で火をあげて
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