暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
61話:彼が帰るべき場所
[7/11]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
うのがわかる。この決意は早々変わることがない事も。
しかし、それで引き下がる程彼女達の思いも弱くはない。
「…悪いけど、もう一度だけ言わせてもらうで士君―――ふざけとんのか!」
最初にそう言い放ったのは、はやてだった。その表情はいつもの温和なものではなく、今までに見たことがほとんどない怒りの表情だった。
「私らに被害が出ないようにやて?もうこちとら被害出とるわ!今更そんな事ゆうても遅いんや!」
自分達がどれだけ彼の事を心配して、枕を濡らしたか…どれだけ彼の事を探し回ったか……
どれだけ自分の心が届かない事を嘆いたか…どれだけ心を傷つけられたか……
「そうだよ、士」
はやての次に口を開いたのは、はやての隣にいるフェイトだ。
彼女の優しさと悲しみを混ぜ合わせたような赤い瞳は、まっすぐに彼を捉えていた。
「もし士がその人格に体を乗っ取られたとしても、私達がまた必ず取り戻すから。だから…離れるなんて選択、しないでよ…!」
目に涙を溜めながら、必死に思いを伝えようとするフェイト。
どれだけ彼女達が彼を取り戻そうと奮闘したか…どれだけ彼との時間を取り戻したかったか……
「士君…一つ、聞いていい?」
そして最後に、なのはが声をかけてきた。
「今士君が言ったこと、嘘じゃないよね?」
「……あぁ、そうだ…」
「でも、本当の事≠ナもないよね?」
「っ…!」
なのはの言葉を聞いた瞬間、彼は簡単に表情を変えた。そして思わず、なのはの顔を見る為に振り向いた。
やっぱり、と思いつつ、なのははじっと彼の顔を見つめ返しながら、
「士君は基本嘘つかないけど、本当の事とか本音とかを隠す時、目を閉じて息を吐いてから言うよね?」
彼の「何故?」という顔に、なのはは素直に答えた。そしてそれは彼にとって、かなり図星だった。
「わかるよ、それぐらい。だって―――私達、『家族』だもん」
なのはの言葉に、またも目を見開いた彼。
そう、なのはは彼を家族と認識し始めた頃―――だいたい六、七年前ぐらいから、彼の姿を目で追っていた。
ある時の彼の仕草に、その時は気にしなかったが、今思い返せばわかる。という事も多々あったのだ。それぐらい、彼女は彼を見てきていた。
だからさっきの行動も、そう思い言ってみたのだ。
「教えてよ、士君。私達を避ける…本当の理由を」
彼の顔をに見つめながら言った。横から見た彼は難しい顔をしていて、目を閉じて下唇を噛んでいた。
なのは、フェイト、はやて。三人、彼をじっと見据え、彼の言葉を待つよ。
「俺は……」
三人の思いを聞い
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ