間違っていない選択などない、あり得ない。
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。やむを得ず相手の瞳を狙い一人の少女に致命的な障害を負わせてしまったことは確かだ。もっとも、無断で能力を使おうとした少女に非があり、冥星は正当防衛ということで許された。
いくら自分がナイスガイだったとしてもmyuを使われればひとたまりもない。あの時は、ああするしかなかった。
「気にすることはないさ」
「はぁ? 誰が気にするって」
「救いようのない子たちだった。相手を傷つけることしかできず、挙句己の力を誇示したがる……お前は確かに彼女たちの人生を奪った。でも、間違ってはいない」
間違ってはいない。気休めにしてはなかなかの言葉だ。自分に逆らいさえしなければきっと普通の生活ができた。学校に行って勉強をして給食を食べて帰る……そんな当たり前の生活ができたのだ。
「――――収容所に行って当然の子たちだよ」
それでも、間違っていないなんてことはありえない。
冥星の行動が、彼女たちを死の門へ追いやった。
また、あの時のように。
「そら、さっさとエリザのところに行ってやんなよ!」
「ちっ……酒臭いゴリラは本当に手がつけられんな……」
缶ビールを片手に冥星を蹴り上げる明子に中指を立てながら冥星はすごすごとエリザの待つ自室へ赴くのだった……。
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