問題児が来たそうですよ?
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彼女、ピッチリとした黒のダイビングスーツを着こなしているのである。本格的に潜る訳ではないので頭には何も付けていないが、普段着を着てびしょ濡れとなった少年と少女には、とても不可思議に思えた。
「ふむ・・・?普段着で湖に入ったら、服が濡れてしまうのは自明。まさか君たち、海やプールでも普段着で飛び込むのかね?」
『だから、何で濡れる事が分かってるんだって聴いてるんだよ!?』
召喚されたばかりで、少年と少女は息がピッタリと合っていた。
「ふむ、なる程そういうことか。それはだね、私の知識が、湖の上に召喚されると言っていたからだね。」
「・・・まさか、未来予知の能力でも持ってるのか?」
「ふむ、そのようなものだね。ただ、使い勝手は悪いが。」
原作知識最高。ただ、間違いなくこの少女の暴走で、今後殆ど役に立たなくなるだろうが。彼女の世界も、彼女のせいで随分と様変わりしているし。
「なる程・・・なら納得だぜ。上空に召喚されて、景色を楽しむ余裕なんかがあったのも、その能力のおかげなのか。」
「まあ、そう考えてもらっても構わないが。・・・所で、そろそろ自己紹介でもしないかね?」
「あ、ああそうだな。・・・俺は逆廻十六夜。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃ったダメ人間なので、用法用量を守った上で適切な態度で接して下さいお嬢様方?」
次第に調子を取り戻してきたらしい十六夜が、ヤハハと笑いながら軽くお辞儀をする。馬鹿にしたような態度で相手の出方を見ようとした彼が、顔を上げて見たものは・・・
「って、何飲んでやがるお前ら!?」
「ん?君も飲むかね?私が作ったオリジナルのミックスジュースだ。味には自信があるのだよ。」
「コクコクッ・・・。とても美味しい。後で作り方を教えて欲しい。」
「構わないとも!良ければ、他の料理なども伝授してあげようではないかね!」
ダイビングスーツのインパクトに隠れて二人は気がつかなかったが、彼女は完全防水の鞄も持参していた。その中から、どう見てもその鞄には入らないだろう大きさのビーチパラソルとチェアを取り出して、もう一人の彼女と共に日光浴を楽しんでいたのだ!なんと彼女、ダイビングスーツの下に、更に真っ赤なビキニを着込んでいたのである。サングラスまで装備し、準備万端であった。
「・・・十六夜。これはとても美味しい。飲んでおくべき。・・・あ、私は春日部耀。よろしく。」
コクコクと、とても美味しそうにドリンクを嚥下していく耀。何故か、いつの間にか耀も蒼が眩しいビキニの水着であった。素晴らしい早着替えの技である。
「私が用意していたのだよ。流石に、耀のサイズは分からなかったからね。様々な水着を用意していたのだが、ピ
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