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ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
とある春の日常
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ウキの魅力だろう。恥ずかしがることはない。まあ、わざとやってるなら改めるべきだが」

「……これは後でしののんに報告かな。この調子だと絶対にもう何人か撃墜しちゃう気がする」

「俺がタラシみたいに言うな。こういう言い方をするのは特定の人に限られるから安心しろ」

キリトのような博愛主義というかフラグ職人でもなし、さすがに何度もこんなことがあってたまるか。

「……一番新参者のボクが言う権利はないかも知れないけど三人もいるじゃん……」

「……すまん」

「まあ、みんないい人だしボクは気にしないけどね。ふふっ、こんな都合のいい女たちは他にはいないよ?」

ユウキはこちらを誘惑するようにポーズをとるが、ユウキは美人と言うより美少女なため全く似合ってない。

「俺が悪かったからもう言うのはやめてくれ」

直葉が増えた時点で詩乃への罪悪感が凄まじいんだから。

「……言われなくとも責任はちゃんと取る。全員平等に愛せるように努力するさ」

「……そんなんだから都合のいい女になっちゃうんだけどねー……」

ユウキは顔を赤らめながら俺の聴こえないような小さな声でなにやら呟くと頬をかいて照れていた。

「おーい、燐。いるか?」

とその時、いきなり扉が開くと和人が顔を出す。そしてユウキの様子を見て首を傾げた。

「ん?なにやってんだ?」

「……キリトのバカ」

するとユウキの雰囲気が一転。パソコンの画面から瘴気が立ち上っている……ような気がした。

呟きにも怨念が篭ってる。

しかし……

「ユウキ、どうかしたのか?」

……この鈍い男には届かない。

「……なんでもないよ」

恨めしそうな目で和人を睨んでいるユウキだが、肝心の和人は頭の上に疑問符を浮かべるばかりで少しも察することはできない。

やがて諦めたのかため息をついてユウキはいじけだした。……が、残念ながらユウキには役者の才能はないのかフリをしてるのが丸わかりである。

「……で、何のようだ?」

とりあえずユウキを意識の外へ追いやると未だ首を傾げている和人に話しかけた。

「あ、ああ……実は学校でユイのために俺達の研究班が試行錯誤しているものがあってな。簡単に説明するとネットワークを通して現実世界の視覚や聴覚を仮想空間へオーバーライトしてリアルタイムで追体験……といっても追体験の対象はカメラだけど……させる……というものなんだ」

「ああ……視聴覚双方向通信プローブってやつか」

各班の研究内容を発表する際に小耳に挟んだ覚えがある。

「そうそう、それそれ。今日のことなんだが大体の原型が固まってだな。よかったらユウキにもって思って」

「そうだな……ユウキやってみ……聞くまでもないか」

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