禁断の果実編
第65話 希望の担い手、夢の担い手
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でしょ?」
サガラが足を止めて咲をふり返った。
「あたしもつれてって。あたし、どうしても紘汰くんに会わなきゃいけないの」
咲は紘汰を裏切った。一緒にがんばろう、と約束したのに。勝手に悲劇のヒロインぶって、紘汰を遠ざけた。咲はそれを謝らなければならない。
「お前さん方はどうする? 一緒に来るかい」
「わたし、のこります」
ヘキサがきっぱりと言い切った。
「事情を知らない人が王さまにヒドイことしちゃわないように。だめですって言う人がいないと」
「うん……わかった。気をつけてね。ムリだと思ったらすぐにげてね。ヤクソクよ」
「うん。ヤクソク」
咲はヘキサと両手の平を重ね合せ、指を繋ぎ合った。
「碧沙が残るなら俺も残ろう」
「ごめんね、貴兄さん」
「妹を一人置いて行けるわけないだろう」
咲は駆け戻り、貴虎にチューリップのロックビークルを渡した。いざ戻ることになった時、クラックを開ける手段が兄妹に必要だ。
「貴虎お兄さんも、気をつけて」
「ああ」
咲はサガラの横に戻った。
「そんじゃ行くかね。――戦場へ」
サガラに手を取られた咲は、サガラともども光粒子となってその場から消えた。
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