背中に押し付けられる至福のもの
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「ねえ、先生。救助とかしてくれないのかな?」
「う〜ん……キツイんじゃねwww?」
簡単なことだが、救助側が少なすぎるのである。
日本国民一億三千万人全員を助けるのは、絶対に不可能だ。
なら最悪の事態を仮定して、自分たちが助けられないと考えるべきだ。
「まあお前くらい守ってやんよwww」
それくらい余裕だしwww
……うん、余裕だ……と思う。
「っ……先生って、普通にしてたらいいのに」
「おいおいwwwこれが俺の普通だっつーのwww」
宮本の顔が真っ赤になって、ぶつぶつと言う。
性格否定とかあかんで!おっとうは許しまへん!
「うわwwwまた寄ってきやがったwww」
薄暗い山中。
蛍光灯の弱い明りから、奴らがフラフラとこちらに向かって歩いてくる。
俺マジでホラーダメなんだよ……。
まだゾンビとかの洋画なら我慢できるやつもあるんだけど、邦画は全部ダメですwww
「先生、行きましょ」
「おう、捕まっとけよ」
俺に身体の柔らかさを伝えてくれwww
◆
雪人と麗が夜中のツーリングとしゃれ込んでいる一方で、冴子や沙耶が乗っているバスは長い渋滞に巻き込まれていた。
「きゃぁぁっ!」
車外では、機動隊が銃を使用して奴らを射殺していた。
本来なら自分の家族にも会いに行きたいだろうに、市民の安全を守ろうと任務に従事しているのだ。
そして安全な車内では、銃声を聞いた女子生徒が悲鳴を上げる。
まあその手の仕事に就かない限り、日本では見ることのない銃があれば、悲鳴を上げるのも仕方ない。
「大丈夫……怯える必要はありませんよ……」
怯える二人の女子生徒に、そう話しかける紫藤。
彼女たちの前にぬっと顔を出す姿は、まるで蛇のようだ。
そして彼の性格上、それはあながち間違いでもない。
「バスの中にいる以上、私たちの安全は確立されています。安心しなさい」
「せ、先生……」
二人の女子生徒を優しく抱きしめそう言うと、女子生徒たちは頬を染めて紫藤を見つめる。
この場に雪人がいたら、嫉妬して紫藤に襲い掛かることは間違いない。
女子生徒たちを安心させた紫藤だが、その後ろからは冴子と沙耶、それにコータと孝が冷たい目でそれを見ていた。
特に冴子は、紫藤を絶対零度の目で見つめていた。
彼女の考えていることとは……?
「(先生先生先生先生何故私から離れてしまったのだ先生と私は一心同体なのに絶対に離れてはいけないのにもしかしてこれは何かの試練だったりするのだろうかならその試練を出した奴を無残に殺してやろうそれよりも離れた原因を作ったのはこのクソ眼鏡か後ろから木刀を
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