第180話 『光』の聖剣使い
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い!」
ナ「ていうか、聖剣って契約必要だったんだな・・・」
ショ「しかも、「自分の血を付ける」って・・・」
ユ「い・・痛そう・・・」
怪我人がいるというのに、妖精の尻尾専用医務室では、いつの間にかちょっとしたお祭騒ぎになっていた。
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しーんと静まり返った夜。ナツ達が宿に帰り、ポーリュシカも医務室から出て行くと、妖精の尻尾専用医務室にはベッドの上にいるリョウだけが残った。
リョ「(すんげぇ〜静かだな。)」
いつもお祭騒ぎの妖精の尻尾で過ごしているせいか、この静けさが落ち着かないリョウはベッドの上で何度も何度も寝返りを打っていた。
余談だが、先程血だらけになったシーツもポーリュシカがぶつぶつ文句を言いながらもきちんと取り替えてくれた。
リョウは包帯が巻かれている自分の腹部を摩る。先程新しい包帯に変えたばかりなのに、包帯には血が滲んでいた。
リョ「(皆には迷惑掛けちまったなぁ。)」
レガフを倒し、傷の影響で意識を手放す直前にぼやけた視界で見えた自分に駆け寄る仲間の姿が脳裏に浮かび上がった。一番はっきりと浮かび上がったのは茶色い瞳に涙を溜め、自分の方に駆け寄って来るルーシィの姿だった。
リョ「(ルーシィ・・・)」
ルーシィと、何年も前に死んだ母親、レイカの姿が重なる。
リョ「(母さん・・・)」
今度は茶色いツンツン頭に茶色い瞳、青い着物に黒い袴姿の2年程前に死んだ父親、プノンが浮かび上がった。プノンの手には望遠鏡が抱えられている。
リョ「(父さん・・・)」
じわっと両目から大粒の涙が溢れた。リョウは傷の痛みに耐えながらゆっくりと体を起こし、涙が零れないうちに手で拭った。
リョ「(何考えてんだ俺は・・・!俺には、一緒に行動する大切な仲間が大勢いるんだ。寂しくなんか、ねぇんだ・・・!)」
何度も何度も手で目を擦るが、涙は止まらない。
リョ「くっ・・・ひ、ひぃっ・・ぅう・・・・」
リョウはしゃくり上げながら1人で泣いた。
その時、医務室の隅辺りで何かが光り出した。リョウは擦りすぎて赤く充血した目で見てみると、医務室の隅に立て掛けられていた6本の聖剣が光り出した。あまりの眩しさにリョウは再び両目を覆う。光が治まり、恐る恐る目を開けると、
リョ「え?」
リョウの目の前には6人の男女がベッドを囲むように立っていた。6人の男女の内3人の男女には見覚えがあった。
1人は銀
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