第180話 『光』の聖剣使い
[4/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
安になり・・・まさか、本当に、このような不幸な事態を招いてしまう事になるなんて・・・!何とお詫びしたら良いか・・・!」
頭を下げていた為、アカネの顔は見えなかったが、アカネの体が小刻みに震えていて、アカネが泣いている事にその場にいる誰もが分かった。
ル「大丈夫ですよ、アカネさん。」
ルーシィの声にアカネがゆっくりと顔を上げる。思ったとおり、アカネの瞳には今にも零れ落ちてしまいそうな大粒の涙が溜まっていた。
ル「リョウは自分の意思で、ユリの仇をとる事を決めたはずです。もしユリの仇をとるのが嫌なら、リョウは最初っから断っていたはずですから。」
ルーシィが微笑んだ。その微笑みは、もう引き攣っていなかった。
ル「だから・・・もう、泣かないで下さい。あなたが泣いたら、天国にいるユリも、リョウも、私も・・・悲しくなっちゃいますから。」
ア「・・・・はぃ。」
ルーシィの言葉にアカネは最後に一筋の涙を流し、涙を拭いながら小さく微笑んだ。
ト「ところでアカネさん、その手に持っている剣は何ですか?」
トーヤがアカネの手に握られている3本の剣を見て首を傾げる。アカネは思い出したように「あ」と小さく呟くと、3本の剣を両手に持ち直した。
ア「実は、評議院の方から高速の弾丸のレガフ・リョニッタ様が契約していた3本の聖剣、『花錦剣』、『竜風剣』、『妖魔剣』を頂いたんです。「レガフ・リョニッタはもう聖剣を持つ資格は無い」からだと。ですが、もうユリはいませんし、幸福の花には聖剣を扱える者はいないので・・・どうせなら、リョウ様に受け取って貰おうと思いまして。」
アカネとポーリュシカとリョウ以外の全員がポカーンと口を大きく開けた。その時―――
リョ「いって。」
リョ以外「!!!」
驚いて声がした方に視線を移すと、ベッドの上に血が滲んだ包帯が巻かれた腹部を痛そうに押さえ、痛みに顔を引き攣らせたリョウが起き上がっていた。リョウの額に薄っすらと汗が滲んでいる。
ル「リョウ!」
ショ「いつから起きてたんだよ・・・」
ナ「お、おい!無理するなって。」
エ「安静にしてろ。」
近くにいたウェンディとトーヤが腕を貸し、リョウを再びベッドに静かに寝かせる。起き上がる時に相当無理をしたのだろう。リョウの息が上がっている。
ア「リョウ様・・・」
アカネが口元に手を当てて視線を逸らす。それを見たリョウはベッドの上で微笑むと、
リョ「俺は嬉しかったぜ、ユリの仇をとる事が出来て。」
ア「!」
視線を逸らしたアカネが再び視線をリョウに戻す。
リョ「誰かの為に役に立つ事
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ