憎悪との対峙
24 流星の訪れ
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そそくさと飲み終えると、会計を済ませてさっさと出て行ってしまった。
時間にして僅か1,2分、スバルは2人の話に夢中になるあまり、引き止めることが出来なかった
「ウォーロック、今の2人...」
『ロックマンって言ったな』
しかしスバルは2人の顔を忘れることはなかった。
今の2人の話を信じるならば、2人はデンサンシティのインターネット管理システムをダウンの犯人グループの一味、そしてスバルたちの追っている『ロックマン』は電波変換せずとも銃火器を持った人間に圧勝するほどの超人的な存在で恐らくは彼らの上にいる力ある者と戦闘しても互角にやり合うだけの力を持っているということだ。
「追いかけよう!」
『あぁ!!』
スバルはすぐにカルボナーラを平らげると、会計を済ませて店を飛び出した。
しかし既に2人の姿は無かった。
「何処へ...」
『この会社じゃねぇのか?』
「...I.P.C...まさかこの会社が裏で時間に関わってる...?」
『あの話しぶりだと、どうやらあいつらの上にいる人間が何か関係ある見てぇだな』
スバルは周囲を見渡した。
スーツ姿のサラリーマン、ヘッドホンで耳を塞いで歩く若者、杖をついて歩く老人など行き交う人々の波に飲まれそうになり、一旦ベンチに座った。
人の波に酔いそうになった。
コダマタウンでは普段ここまでの人々が行き交うという光景を見ることはない。
スバルは自分が井の中の蛙にような気分になりながら深呼吸をした。
「電波変換して入ってみよう」
『イヤ...無理だな。ビジライザー掛けてみろ』
「....シールド?」
『あぁ、携帯やらの通信は普通に使えるってのに電波体が入れないような特殊なシールドだ。こんなデカイのはオレも初めてだ』
「.....」
『オイ、連中の言ってた才葉シティってのは?』
「この街からどんなに急いでも1時間ちょっとは掛かる先進都市だよ。確かデンサンシティと同等のIT都市でミソラちゃんの出身地だよ」
『...行けないのか?』
「無理だよ...才葉シティはネットワークダウンの影響で公共交通は完全に止まってるんだ。行くには自家用車でないと...」
『電波変換は?』
「昨日のニュースだと、才葉シティは大規模な通信障害で電波が使えないって言ってた。きっと連中の仕業だ」
既に策と呼べる策は完全に無かった。
街に来た途端、手がかりは得たものの、そこから先の進路は閉ざされてしまった。
『スバル...今の2人の顔、覚えてるか?』
「うん」
『忘れるなよ』
ウォーロックとスバルは苦肉の策だが、今の2人の男と次に遭遇することを待つしか無かった。
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