暁 〜小説投稿サイト〜
ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
蒼き魔女の迷宮篇
18.宴の前の再開
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やいや。写真よりも実物はもっとね」
彩斗に抱き合うような状態のまま少女は、久しぶりに会った暁兄妹と話を進めている。
彩斗が深くため息を漏らすと、友妃がこの会話に割り込んできた。
「ねぇ、彩斗君はいつまでお姫様抱っこしてる気なの?」
友妃の言葉に彩斗は、腕の中にいる少女と目があった。ボーイッシュな印象の少女だったがその頬がどんどん赤みを帯びていく。
それと同時に彩斗の顔が熱くなるのを感じる。
「わ、悪い!」
「ボ、ボクこそゴメンね」
少女は頬を染めたまま彩斗から離れた。
かなりの気まずい空気が彩斗と少女の間に流れる。
「ちょっと古城。どういうことなのよ?」
「なにがだ?」
「あの方は誰ですか?」
古城を挟んだ状態で異常なプレッシャーをかけている。
「だから俺の幼なじみだけど」
「でも、女の子ですよね?」
「あとすごい美人よ」
雪菜と浅葱が同時にツッコミをいれる。
「ねぇ、彩斗君」
彩斗は肩を震わせる。
彩斗を呼んだ友妃の声にどこか殺気のような感情を覚える。
「彩斗さん」
前からは、夏音がどこか心配するような視線を向けている。
(え? 俺なんかしたか?)
自分が何かをしたか考えるがなにも思いつかない。
だが、必死に考えている彩斗の鼓膜を聞き覚えのある音が振動させる。
まだ遠くに聞こえるその音が徐々に近づいてくるにつれて身体中から嫌な汗が吹き出してくる。
「彩斗くーん!!」
壊れかけの人形の首がガクガクと音でもなるんじゃないかと思うくらいにゆっくりとそちらに振り向く。
ホラー映画の主人公たちはだいたいみんなこんな気持ちなんだろうと謎の共感をこの状況で得る彩斗だった。
向こうからこちらに走ってくる女の子が視界に映る。
髪型はショート。黒髪に薄く茶髪が混じっている。上着にパーカー。ショートパンツを履いているせいか上着のパーカーに隠れて無防備に見えてしまう。
「彩斗くーん!!」
少女はその速度を落とすことなく彩斗に勢いを乗せた掌底を叩き込んでくる。
ギリギリで両腕をクロスさせて掌底を防ぐ。
周りはポカンと口を開けている。
それもそうだろう。
いきなり来た少女が彩斗を目がけて掌底を叩き込んできたのだ。
驚かないほうが不思議だ。
「さすがだね、彩斗くん」
「って、いきなり掌底はねぇだろ、唯」
少女は、可憐な笑顔で微笑む。
「ちょっと、唯。勝手にどっか行かないでよ!」
少女の後ろから小走りでこちらに駆け寄ってくる女性。
茶髪の長い髪。上着の白のチュニック。ロングスカートの女性。
「げっ!?」
「なによ、彩斗
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