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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
蒼き魔女の迷宮篇
18.宴の前の再開
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住宅街が多く集まるアイランド・サウスこと絃神島南地区は夜ということでライトアップされて幻想的な雰囲気持つ。
一人で夜道を歩きながら自宅近くのコンビニへと向かう。
「ねぇ、そこのキミ!」
夜道で声をかけられ、ビクッとする。
一瞬、深夜徘徊していた彩斗を見張りに那月が来たのかと錯覚した。
「って、驚かすなよ、逢崎」
彩斗に声をかけてきたのは、いつものギターケースを背負った獅子王機関の少女だ。
「だってボクは、彩斗君の監視役だからね」
その言葉を一片の曇りの無い表情で言われるとなんか清々しくなってくる。普通の人が聞けば、ストーカーという言葉が真っ先に思い浮かぶだろう。
「はぁー、今なら古城の気持ちがよくわかるよ」
彩斗は夜道を再び、歩き出す。
友妃は、彩斗の横へと早足で近づき並んで歩く。
「彩斗君は、どうして自分が吸血鬼になったのかって覚えてるの?」
「唐突な質問だな。おまえ」
彩斗は夜空を見上げる。なにかを思い出すとき上を見上げるのがちょっとした癖だ。
自分の記憶の扉を開こうとする。
だが、彩斗に
神意の暁
(
オリスブラッド
)
になった時の記憶は断片的にしか覚えていない。
──燃え上がる街、そこで向かい合う少女と少年。その背後には、黄金の翼を持つ梟と蛇を身体中に纏っている女性が向かい合っている。
そこで俺は……
「んぐッ──!」
頭が急な激痛が走る。それはまるで彩斗の記憶がその事実を思い出すことを拒んでいるようようだ。
「大丈夫、彩斗君!」
「あぁ……大丈夫だ。まぁ、こんな感じで思い出そうとするとこうなるんだ」
友妃に支えられながら彩斗は立ち上がる。
「もう大丈夫だから」
「ねぇ、彩斗君」
友妃は少しうつむきながら真剣な顔になる。
「ねぇ、ボクと彩斗君って会うの初めてだよね」
「え?」
友妃からの思いがけない質問に彩斗は驚愕する。彩斗は彼女と会ったことがある記憶はない。
だが、以前無人島で感じた違和感のことを。しかしいくら記憶を探るが友妃と会ったという覚えはない。
──まさか
その時だった。ズボンに入っていた彩斗のスマートフォンが夜の街に響いた。
一瞬、二人ともビクッとするがその正体にすぐに気づいて彩斗は友妃の顔を見て、確認をとってから着信に出た。
「もしもし?」
『あっ、久しぶりだね、彩斗くん』
聞き覚えのある声に彩斗は身を固まらせた。
『ん? 聞こえてる? 彩斗くん、もしもーし!!』
スマートフォンから聞こえる声に彩斗は深く考え込む。
なぜこうなったのか原因を探ろうとする。
だが、パニック寸前の頭にはその答えを導き出
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