暁 〜小説投稿サイト〜
東方魔法録〜Witches fell in love with him.
23 甘坊〜Take good care of your self.
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こに運んでくるから」

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俺が厨房に行くとそこには普段見掛けないレミリアの姿があった。

「あれ?レミリアがここにいるなんて珍しいじゃん」
「美鈴と小悪魔には用事を言ってあるわ」

レミリアは何か作業をしながらこちらを振り向かずに返事をした。よく見るとレミリアは鍋で何か作っている。

「もう少しでポトフが出来るわ。待ってなさい」

かなり失礼だか俺は衝撃を受けた。御嬢様であるレミリアが料理が出来るなんて思いもしなかった。
そんな俺の考えを見透かすかのようにレミリアが言った。

「主である私が家事ぐらい出来ないと従者に示しがつかないでしょ?」

The charisma。まさにカリスマ。ヤベェ、レミリアが輝いて見える。
俺が感心感動感謝感激している間にポトフが出来上がったようだ。

「食べる分だけ注ぎなさい。残りは私と主に美鈴と小悪魔が食べるから」

あ、やっぱり少食だから余りは殆ど美鈴と小悪魔が食べるんだね。でもあの二人なら涙を流しながら食べそう。
俺は自分の分とパチュリーの分を皿に注いだ。

「ありがとうね。レミリア」
「礼には及ばないわ。パチェに早く元気になるよう伝えておいて」
「わかった」

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「へぇ、レミィが…」

俺は厨房での出来事を話した。パチュリーはレミリアの行動に感心していた。やっぱりそうなるよね。

「冷める前に食べよっか」
「そうね……明希、あーん」

パチュリーが餌をねだる雛鳥のように口を開けて、俺があーんするのを待つ。俺は苦笑してスプーンでスープをすくい二、三度息を吹き掛けて少しだけ冷ましてパチュリーの口に運んだ。

「ゴク…。…レミィ、やるわね…」

俺も自分の皿のポトフを食べた。どれどれ…?

「んんっ。美味しい」

いつも料理している美鈴には流石に敵わないけどそれは美鈴が上手すぎるだけで、レミリアのも十分に美味しかった。

「むぅ、私だってやれば…」
「ん?なんか言った?」
「何も言ってない」

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それからあっという間にポトフを完食した。

「残りはリンゴがあるけど食べる?」

病気なのでいつもより量が少なかったとはいえ、病気の時はすぐに腹一杯になるときもある。だからパチュリーに食べるかどうか聞いた。
パチュリーは少しだけ考えて答えた。

「口移し…」
「え?」
「口移しで食べさせて」

口移しってあれだよね。一回俺が食べてそれをパチュリーにキスして移すやつ?まあ、別に全く問題ないんだ
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