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東方魔法録〜Witches fell in love with him.
23 甘坊〜Take good care of your self.
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騙された小悪魔は泣いてしまった。
見かねたパチュリーが呆れながらやめろと言った。うーん。もうちょっと続けたいけどパチュリーが言うなら。
「小悪魔。急性上気道炎って何だか知ってる?」
「ひっく…え…?……………ああ!!!!」
急性上気道炎。世間一般には風邪と呼ばれるものの別名だ。
騙されていたことに気付いた小悪魔は泣くのをやめ、憤慨した。
「もー!パチュリー様が何か重い病気にかかって死んじゃうかと思ったじゃないですかー!」
「ははっ!まあ、仕返しってとこだね」
丁度その時、美鈴が小悪魔を呼ぶ声がした。
「あ、えっと…」
「行ってきな、パチュリーは俺が見てるから」
「あ、はい、わかりました。もし何かありましたら呼んでください」
そう言って小悪魔は部屋から出ていった。
嵐が過ぎ去ったように急に静まり返った中、パチュリーが口を開いた。
「ねぇ…」
「ん?何?」
「私、今日は甘えたい気分なの」
「う、ん?で…?」
俺は久々にパチュリーの言葉にドキマギした。
「添い寝…してくれるかしら?」
パチュリーは横にずれ、俺が寝る場所を確保してポンポンとベットを叩く。
俺がこの誘いを断るはずがなかった。
俺は空いたスペースに横になり、掛け布団の中にパチュリーと一緒にくるまった。パチュリーの熱によってかなり暑くなっており、普段の俺だったら布団をはね除けてしまうような暑さだったがそこは我慢。パチュリーの元々のいい匂いと汗の匂いがする。
「一緒に寝たのっていつ以来かしら?」
「うーん少なくとも中学のときにはしてなかったから小学生ぐらいかな?」
お互いの顔が見えるように横になり、昔の思い出を語り合う。喋る度に息がかかってくすぐったい。
俺はパチュリーの頬を撫でたり、髪をすくように撫でたりする。
「風邪って体温をあげれば早く治るらしいわね」
そう言ってパチュリーは身を寄せて俺に抱き付いてきた。パチュリーの弾力が心地よく、俺もパチュリーを抱き締める。
身をよじり、頬をすり合わせぎゅっと抱き締めるパチュリーは宣言通り、いつもに比べてとても甘えん坊だった。
そしてもっと甘えたくなったのか俺の唇を求めて口を開けてキスをした。
「…んぅ……んっ」
風邪のせいか、いつもより弱々しいキス。でも風邪で体温が上がったパチュリーの舌は熱かったが、気持ちの良いものだった。
「れろっ…ぴちゃ…んぐっ…ごく…ふぅ。〜♪」
久々のディープキスに満足したのか口を離し、猫のような笑顔を浮かべ俺の胸元で埋まる。俺も頭をグリグリとパチュリーの頭にくっ付ける。
しばらくつづけていると俺の腹がグウと鳴った。
「お腹空いたの?」
「うん、飯にしよっか。ちょっとまってて、こ
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