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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-17
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一番ひどいのはセシリアである。眉間にしわが寄って目つきが鋭くなってしまっていた。


「御袰衣さん、先ほどの武装はBT兵器ですわね」
「……ああ、そうだ」
「――――ッ! 何故あなたが使っているのですか!? BT兵器は我がイギリスの最高機密の兵器ですわよ!」
「……前にもお前の前で使っているんだが……気が付かなかったのか?」
「……あなたねぇっ」


 そう、蓮は楯無との模擬戦のフィニッシュにBT兵器を使用しているのだ。その場には一夏や箒、勿論セシリアもいた。今こう云う風に激昂するということは、その時に気が付かなかったということになる。セシリアはそこをつかれてしまって言葉に詰まってしまう。実際に気が付かなかったのだ。一体何を見たのか、蓮には理解できなかった。


「丁度いいから、俺の機体の説明をしてやるよ」
「……態々敵に自分から情報を与えようっていうの?」
「……何か問題でも? 操縦者がいいって言っているんだから構わない筈だ。……機体名は新星黒天」


 新星黒天。
 一体多の戦闘に主軸を置き、中遠距離主体の広範囲殲滅型の機体。
 武装は、非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)に搭載されている超電磁砲四門、BT兵器《星哭(せいこく)》八機。ミサイルポット、ミサイルランチャー多数搭載。ワイヤーブレード八本。


「流石にこれ以上は明かせない。自分から明かすとは言ったが、すべてとは言っていないからいいか」


 蓮はラウラを降ろし、ISを解除するとアリーナの出口へ向かう。ラウラも蓮の後を追って、一瞬躊躇って離れたところで横たわっている鈴に目を向けた。振り切って歩き出そうとしたが、やはり後味が悪く、鈴のもとへ駆け寄った。


「何するんだぁっ!! やめろっ、やめろぉっ!! 鈴に近づくなっ!!!」


 一夏が鈴に駆け寄るラウラに向かって叫ぶが、ラウラは気にも留めない。爆風で土をかぶってしまった鈴の状態を調べて抱えると蓮のもとへ駆け寄る。


「兄上、彼女を医務室へ運ぶ。意識がないのと、若干の出血が見られる」
「そうか、手伝うぞ」


 蓮はラウラから鈴をゆっくりと優しく受け取ると医務室へ駆け出す。ラウラも続いた。


   ◯


 学年別タッグトーナメントまであと二日。
 鳳鈴音、専用機のダメージレベルC。大会出場不可。






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