曹操聖女伝第6章
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「But、正面からでは勝ちアイはナッシング。そこで安易に曹操に近付けるYOUのパワーが ネセサリーだ」
その言葉の意味が容易に推測出来た。つまり暗殺だ。
「しかし、どうやって?」
「曹操は頭痛に弱い。そこに付け込めばグッドだ」
つまり毒殺だ。病気を治す薬と偽って毒薬を呑ませるのだ。
董承の返答は早かった。
「やるか……やろう!」
それを聞いた人間に転生した魔王そのAは大いに喜んだ。
「ネクストそれでこそナウ上帝・劉協の真の忠臣!正にジェントルメンのミラー!」
だが、奴僕がそれを聞いてしまった。
(大変だ!袁紹が何時攻めてくるか分からない大事な時期に曹操を失えば、漢王朝は滅びる!)
そこで董貴人に密告し救いを求めた。
「父上がその様な事を」
「は!董承様を誑かした男を捕えれば済む問題な筈ですが、何故かその様な手段では事が収まらぬ気がいたしまして」
奴僕の予感は正しかった。相手は邪凶の最高位である魔王。並みの人間では太刀打ちすら敵わない化け物だ。
数日後、曹操が病に倒れたと言う噂が流れた。
民衆に筆舌に尽くしがたい不安が襲い掛かる。
3日目にして早くも民衆が城門に大挙として集まり、その安否を尋ねる一幕があった。
「曹操様は急病の為、床に伏しておられる!」
一揆に似た勢いで城門に迫った民衆を見て、城内からひどく事務的な説明を行うと、人々は更に詳しい情報を求めて不満の声を上げた。
見かねた劉協が吉平と呼ばれる名医を診察に差し向けている。だが、これこそ曹操暗殺を目論む董承の罠だったのだ。
だが、曹操毒殺の使命を帯びた吉平が曹操の部屋に入るなり、自分達の目論見が既に破綻している事に気が付いた。
「こ、これは……只の仮病ではないか!」
ゆっくりと置きながら曹操は不気味な事を言い始める。
「最近どうも妙なな夢を見るのだ。まるで自分の死期が近い様なそんな感じだ」
慌てる吉平。
「何を申されます!健康そのものではないか!」
其処へ??がやって来てこう告げる。
「病魔だけが死の原因ではあるまい。たとえば、良からぬ事を考えている者とか……」
「な、何を申されておる!」
曹操が冷やかす。
「何を慌てておるのだ。それより、私の診断はまだかね?」
「診察も何も仮病が相手ではどうしようもない!」
「では何故私は病に伏しているのだ?」
怒りを抑えきれない吉平。
「こっちが聞きたいわ!」
とりあえず帰る事にした吉平。だが、
「まて、折角私の診察に来たのだ、禄ぐらい貰っていけば良い」
「……訳が解らんわ……」
しかし、曹操に渡された袋の中身は董貴人の首級であった。空恐ろしくなる吉平。
事は4日前に遡る。
董貴人に呼び出された曹操は、董貴人の口からとんでもない目論見を聞かされた。
「私を殺す?」
奴僕
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