第二章 魔術師と英霊たちとの邂逅 〜冬木 第五次聖杯戦争〜
弓兵と魔法使い
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「よし、ここまでくれば大丈夫。問題は森に出てからだけど、まあ夜だし、闇に乗じて国道まで出られるかな。イリヤスフィールが戻ってきて、士郎がいないって気がついたところで後の祭りよ」
遠坂さん。しゃべるより先に脱出しようぜ
「あいつが帰ってくるころには朝になっちゃってるしね・・・ってなによ士郎、その顔。いかにも不服そうだけど」
「いや別に。遠坂は大物だなって再確認してただけだ」
「おいてめぇら。はやくここから出るぞ」
長くなってきたので止めにはいった。さすがにこれ以上はまずい
「ま、そうね。帰り道は覚えてるし。さっさと帰りましょう」
そういい通路に降り立った瞬間。おれの背中に寒気がおそった
この感覚....まさか!?
「なんだ。もう帰っちゃうの?せっかく来たのに残念ね」
おれは城に入る前、直接イリヤスフィールとバーサーカーの姿を見たわけではない
そして、さっき使ったのは魔術。そしてここは相手の本拠地。だますことなど造作もない...!
笑い声が響き、全員が同時に足を止め振り返る
おそらくはおれ以外の人間はこの殺気にあてられ、俺は敵の姿を認識するために
「イリヤ.....スフィール」
遠坂の声は震えていた。無理もない、この状況いかに魔術師とはいえ正常な感覚を持っていればおそれてしまうだろう
それにしても、なんて威圧感なんだ。あの姿からは想像もつかない
「こんばんは、あなたの方から来てくれて嬉しいわ、リン」
ずいぶんと愉しそうな声をだす
「そして初めまして、ね。あなたのことは聞いているわ。なんでも生身でサーヴァントと戦えるとか」
俺には興味の目と最大の敵視を向けてくる。でしょうね、普通ならそんなことできないもんな
「初めましてイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。知っているかもしれないが俺の名は遠藤蒼炎だ。以後お見知りおきを」
俺の中でイリヤスフィールに対する警戒が上がっていく。最初はこの見てくれに惑わされたが、こいつはこの中で一番ヤバい
ほかのメンバーは.....だまりっぱか
さすがにこの威圧に耐えられないか
その沈黙が続くとイリヤスフィールが我慢仕切れなくなったようで
「どうしたの?黙っていちゃつまらないわ。せっかく時間を上げてるんだから遺言ぐらい残した方がいいと思うな」
もう勝ったつもりか?悪いがそんなことはさせない。俺がいる以上、そんな理不尽は認めてやらないぜ?
「じゃ、一つ聞いてあげるわ」
遠坂がイリヤスフィールの方に一歩踏み出す
その間におれはどうするべきかを頭の中で考える
ーー考えろ、もてるすべての思考回路をつかって
ーー全員を生かす、ただそれだけを考えろよーー
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