暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth4果て無く旅せし魔導書〜Grimoire des nachthimmeL〜
[10/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
う」って腕を組んだ。それで他の奴らも落ち着き始めた。位階を改める。コイツが頭だ、絶対。主が「助かる」って心底安堵したように溜息を吐いた。

『君たちにお願いがある。ここからは私の話に合わせてくれ。頼む』

主からの頼み。命令じゃなくて、頼みだった。これもまた初めての経験だ。あたしらを代表してシグナムが『如何様にも』と答えると、『ありがとう、助かるよ』って礼を言われた。そんな言葉を掛けられたのはいつ以来だろう、全然憶えてねぇ。

「エリーゼ、モニカ、ルファ、それにアンナ。彼女たちは愛人ではない。戦友だよ」

「「「「戦友・・・?」」」」

「そう、私の大切な戦友だ」

戦友。なんか知んねぇけど、胸の奥が熱くなった。

†††Sideヴィータ⇒オーディン†††

まさか“夜天の魔導書”が私の元へ転生して来るとは思いもしなかった。久しぶりに見る事の出来たシグナムとヴィータとシャマルとザフィーラ。その2つだけでも十分動揺してしまったのに、誤解によってモニカやルファに冷たい目で見られ、エリーゼを泣かせてしまってさらに動揺。
それだけで心がポッキリ折れそうだった。さらに、そこで登場したのが恐ろしい(アンナ)だった。確実に心をへし折られることを覚悟して、しかし話を聴いてもらおうと説得してみると、聴いてもらえることになった。助かった。が、弁明の結果いかんによっては・・・・アンナに殺されるかもしれない。

「彼女たちは、私がベルカ(ここ)に来るまでに知り合っていた、共に戦った戦友なんだ」

“夜天の魔導書”――いや、現在(いま)はまだ“闇の書”か。“闇の書”に守護騎士ヴォルケンリッター。それはベルカの一部(正体を知る連中)に於いては畏怖の対象だったはずだ。だからかつての主に酷い扱いをされていたと聞いている。城の地下に閉じ込められ、人間扱いされなかったなどなど。
エリーゼ達ならたとえシグナム達の正体を知ったとしても、おそらくそんな扱いはしないだろう。信じている。信じてはいるが、ここは正体を隠しておいた方がいいと思う、勝手だがな。それに、戦友と言うのはあながち嘘じゃない。私にとっては、と付くが。

「『君たちの名を教えてくれ』だから君たちが考えているような男女の仲じゃない」

『守護騎士ヴォルケンリッター、剣の騎士シグナムです。我らが主』

『同じく湖の騎士シャマルでございます』

『同じく盾の守護獣ザフィーラです』

『同じく鉄槌の騎士ヴィータです』

私は彼女たちの名を知っているが、この世界では初対面だ。だから私が彼女たちの名を言う前に、名を訊いて初めて知ったフリをしておかないとな。そして返ってきた自己紹介。シグナムやザフィーラの堅い口調、あぁ懐かしい。しかしシャマルとヴィータの口調には違和感しかない
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ