暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth4果て無く旅せし魔導書〜Grimoire des nachthimmeL〜
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が壊れるんじゃねぇかって思えるほど勢いよく開かれて、1人の女が顔を出した。橙色の長い髪をおさげにした女だ。オーディン。それが今回のあたしらの主の名前みてぇだ。その女はあたしらを見て完全に思考が止まっちまったみたいで、呆けた顔になっちまった。
静まり返る部屋。あたしは『なあ? どうすればいいんだ』って思念通話を送った。返ってきたのは、『とりあえず待機だ』のシグナムと、シャマルの『そうね。下手に会話に参加して話が拗れたら主に迷惑が掛かるわ』だ。つうわけで、片膝付いたままで主オーディンと女の会話を聞き続けることに。
「そ・・・そんな、オーディン先生が部屋に女の人を連れ込んでいるなんて。しかも年端もいかない幼女に加えてガチムチな男性まで・・・!」
「え?・・・・あ、いやいやいや。ち、違うぞモニカっ。彼女たちは――」
「彼女!? 今、彼女って言いましたっ? しかも、達、って複数形!」
「そこに反応しない! とりあえず話を聞いてくれ!」
「信じていたのに・・・。とりあえずエリーゼに連絡を!」
「わあわあ! ちょっと待った! 今エリーゼが参加すると絶対にややこしいことに――」
「モニカー? オーディン先生とアギトちゃん、やっぱりまだ部屋に・・・・え?」
さらに女のガキが現れた。ここで小っこい奴の名前がアギトって判った。短い金髪で、服はアギトとモニカっつうのと同じワンピースとエプロン姿。モニカっつうのが「聴いてルファっ。先生が部屋に女の人を連れ込んでた!」って、今現れた奴――ルファっつうのに詰め寄っていく。
「ルファっ、モニカもっ。今は落ち着いて話を聞いてくれ!」
今回の主は今までの主たちと全然違って、なんつうか馬鹿っぽい。でもまぁ“闇の書”に選ばれる程の資質を持ってんだから、それなりに凄いのかもしれねぇけど。
「オーディンさんが女の人を何人も部屋に連れ込んだってぇぇーーーーッッ!?」
そんな叫びと一緒にやってきたのもまた女のガキだった。茶色い長い髪を振り回して、悪魔みてぇな形相で部屋に入ってくる。主が「エリーゼ何でここに!?」ってうろたえる。なんか哀れになってきた。ルファっつうのが「思念通話で呼びました」って主に言う。それで主は「思念通話・・・その手があったか」って肩を落とした。
『なあ、いつまでこの姿勢でいなきゃダメなんだ?』
『主たちの話が決着するまでだろう』
『その間さ、姿勢崩しても良いか? 長くなりそうだし』
『駄目よヴィータちゃん。もう少し辛抱してちょうだい』
『・・・はぁ。へーい』
しゃあなしだな。こうなったらとことん待ってやるよ。意識をまた主たちの会話に向ける。
「正座してください、オーディンさん! あとそこの人たちもそんな姿勢で居ないで正座!
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