暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth4果て無く旅せし魔導書〜Grimoire des nachthimmeL〜
[7/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
て嫌なことが起ころうとしてるかもしれない。

起動(アンファング)

本から発せられた声。遅れて深紫色のベルカ魔法陣が部屋の中に展開された。すぐに本と魔法陣から目を開けてられない程の光と、そして吹き飛ばされそうなほどの魔力波が放たれたけど、マイスターがあたしを抱き止めてくれたことで吹き飛ばされなかった。後ろから「こんな偶然があるのか?」ってマイスターの震えた声が。光が治まって、ようやく目を開けることが出来た。

「・・・だっ、誰だっ!?」

部屋の中にさっきまで居なかった人影があった。マイスターを庇うために前に出る。女が3人、男が1人。見て判る。強い、この4人。たぶんあたしじゃ勝てない。でもあたしはマイスターの従者だ。退くわけにはいかない。魔力を放つ本がマイスターの元へと降り立つ。魔法陣が消滅したと同時に火炎魔法を使おうとした。だけどその前にソイツらの1人が喋った。

†††Sideアギト⇒????†††

なんか小せぇ奴があたしらに向かって吠えてやがる。初めての経験だな。今まであたしらの起動を目の当たりにしたクズな連中なら喜んでいたのにさ。しかもなんか攻撃しようとかしてるし。あたしらのこと知らねぇのか、ひょっとして。
とりあえず馬鹿正直に攻撃を受けるわけにはいかねぇなと思っていたら、『反撃はするなよ、ヴィータ』ってあたしらの将から思念通話。チッ。判ってんよ。いちいちうるせぇな、うちの将様はよ。

「闇の書の起動を確認しました」

面倒くせぇ通例の語りが始まる。切り出したのは将のシグナムだ。すると小せぇ奴が「や、闇の書!? あんた達が!?」って驚いた。名前だけは知ってたけど、どんなもんかは知らなかったみてぇだな。

「我ら、闇の書の蒐集を行い、主を護る守護騎士にてございます」

続くのはシャマル。あたしらの参謀だ。で、「夜天の主の下に集いし雲」次はザフィーラ。最後にこのあたしヴィータが「我らヴォルケンリッター。何なりとご命令を」と締める。
守護騎士ヴォルケンリッター。主の命に従って“闇の書”に魔力を蓄え、主に絶大な力を与えるためだけの存在。それがあたしらだ。これまで何度も繰り返してきた。絶対に逃れられない宿命だ。今回の主をチラッと見る。“アイツ”と同じ銀色の長い髪、蒼と紅の虹彩異色。男なんだろうけど、すげぇ美人だった。

(やっぱかなり驚いてやがんな。闇の書を知ってるか知らないか判んねぇけど、そりゃまぁ驚くよな)

目を見開いてあたしらを見る主。信じられないって面だ。主が無言のままだからか、シグナムが頭を上げて主へと「我らが主?」って声をかけた。主がシグナムに応える前に、部屋の外から勢いよく走ってくる音が聞こえてきた。そんですぐに扉がノックされる。

「オーディン先生、大遅刻ですよっ!」


[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ