暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth1ベルカに立つ魔術師〜Advent, Ancient MagE〜
[10/13]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
でノンストップで向かう。ノックする事もなくバンッと扉を勢いよく開け放つ。執務机で仕事をしている父様がギラリと睨んできた。
「エリーゼ。なんだ、その礼儀の欠片もない行いは」
「別にいいでしょ。それより、いい加減にして父様。アンナを寄越すなんて。前にも言ったでしょ。わたしは、医者になるって。だから嫁ぐなんて絶対に嫌。それを認めてくれるまで絶対に帰らない。わたしは、父様の道具じゃない」
サクッと本題に入る。それ以外の話なんてしてやるもんか。父様は大きく溜息を吐いた後、「お前、身元も判らない人間をこの街に入れたそうだな」って、関係ないことを言ってきた。なにそれ? わたしの未来のことよりそっちの方が大事だっていうの? ムカついたから「だからなに?」って不機嫌さ丸だしで言ってやる。
「今すぐにこの街から追放しろ。何処の人間かも判らん奴を、この街に留めておくわけにはいかん」
「は?・・・・はぁ!? ちょっ、怪我人なんだよっ? しかもさっき目を覚ましたばっかで、起き上がる事も出来ない人なのに、それを追放!?」
いくら何でも酷過ぎるよっ。オーディンさん、動けないどころか記憶喪失かもしれないのに。それを街の外に放り出すなんて。襲って下さい、殺して下さい、って言ってるようなものだ。人間のすることじゃない。だから執務机の前に行って、「人でなしっ!」ってガンッと拳を机に叩きつける。でも父様は「シュテルンベルクの娘がなんて乱暴さだ」って嘆息。
「もういい! 親子の縁を切らせてもらいますっ! 父様がこんな冷徹な人間なんて思いもしなかった! 馬鹿ぁぁーーーーーーッ!!」
踵を返して、大股でわざとズンズン足音を鳴らして部屋を出ようとした。でも、「娘を捕まえろ」なんて命令が背後から聞こえた。振り向くよりも早く、侍従の連中がわたしを取り押さえた。
「ちょっと! 痛い痛い痛いってば!」
「少しは頭を冷やせ馬鹿者! エリーゼを、この子の部屋に幽閉しておけ!」
「はあ!? 幽閉って何を言って――ちょっ、本当に娘を閉じ込めようっていうの!?」
もうそれで話しは終わりだとでも言うように、父様は背を向けた。それからすぐにわたしは元私室にまで連れていかれて、幽閉された。窓が外から木組みで封されているし、扉も外から何か引っ掛けているのか開かない。たぶんどっちも魔法で強化されているかもしれないから、医療魔法や思念通話以外なにも習得してないわたしに破れるかどうか・・・。
「本当に娘を閉じ込めるなんて・・・。母様が居てくれたら、きっと味方してくれるはずなのに」
天蓋付きの寝台の上に寝転がって、亡き母と何か良い脱出方法がないか考える。一番いいのは、アンナに助けてもらうことだ。アンナは攻撃の魔導を扱える。でもお願いしてもやってくれるかどう
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ