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転生とらぶる
コードギアスR2
0623話
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ないと」

 ルルーシュがその言葉を発したその瞬間、鵬法璽は俺の魔力を吸い取って発動する。
 ギンッ!

「なっ!?」
「ルルーシュ!?」

 突然声を上げたルルーシュに対し、反射的に声を掛けるカレン。だがルルーシュはそれに答えずに俺を睨みつける。

「何をした!?」

 その言葉を聞きながら、ポケットから手を出して握っていた鵬法璽を見せつける。

「鵬法璽というマジックアイテムだ。効果は誓約や約束した事を絶対遵守させる能力を持つ封印級の代物だ。……絶対遵守という意味ではお前のギアスと効果は似ているかもしれないな」
「馬鹿な!」

 俺の言葉に、殆ど反射的に叫ぶルルーシュ。だが……

「自分で一番分かっているだろう? お前の魂とも言える場所に枷が掛けられているのが」
「……」

 その一言で黙り込む。実際に枷を実感出来ているからこそ言葉を続けられないのだろう。そんなルルーシュを見かねたのか、カレンが俺を睨みつけながら叫ぶ。

「ちょっとあんたっ! 騙し討ちなんて卑怯じゃない!」
「確かに見方によっては卑怯かもしれないな。だが、俺達は別に仲間でも味方でも同士でも無い。むしろ中華連邦の庇護下にある黒の騎士団とは敵対していると言ってもいい。そんな俺達が、効果のある者が殆どいないといってもギアスのような能力を放置しておけると思うか? せめて、金輪際ギアスの使用を禁止するという契約では無かっただけ感謝して欲しいものだな」

 まあ、こちらの計画通りに進めるのならルルーシュには相当働いて貰わなければいけない。それを考えると、ギアス程度の能力は必須だろうという考えもあるのだが。

「……ギアスの効果が、無い?」

 俺の言葉尻を捉えたルルーシュが呟く声が聞こえて来る。
 ん? 情報を漏らし過ぎたか。だがまぁ、鵬法璽を使った以上この程度の情報なら与えても害は無いか。

「ああ。何しろシャドウミラーには俺を含めて人外の存在もいれば、人造人間もいる。人間にしか効果のないギアスは、それ程脅威ではないかもしれないな。……まぁ、それでも人間には効果がある以上、今回のような手を打たせて貰ったんだが」

 そもそも人外の存在と言っても混沌精霊の俺はともかく、真祖の吸血鬼であるエヴァや意志を持つ人形であるフェイトはシャドウミラーの一員ではあるが、基本的に独自の判断で行動をしている。そういう意味では、Wシリーズの技術を使って蘇生されたレモンが俺以外で唯一ギアスが効かない人物か。
 もっとも、幾ら何でもそこまでの情報は漏らす事は出来無いが。

「さて、じゃあ俺の目的も果たしたし……そろそろ失礼させて貰うとしようか」
「待て!」

 踵を返そうとした俺の背へと掛けられる声。当然その声の持ち主はルルーシュだ。


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