第10話:おはなみに行こう!−1
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「ん、ちょっと待ってね」
3つ目のオムレツを作っている最中だったなのはは、出来上がったオムレツを
皿に移していったん火を止めると、ヴィヴィオの作ったサラダに目をやる。
「すごくきれいにできたじゃない。 ばっちりだよ」
「ホント? ありがとっ、ママ!」
2人はハイタッチをして笑い合った。
「じゃあ、次はパンとかお皿とかを運んでね」
「うん」
ヴィヴィオはオムレツ作りを再開したなのはに向かって頷くと、
食器棚から皿を出してダイニングテーブルへと運ぶ。
ダイニングルームにある小さなチェストからランチョンマットを取り出すと、
白いクロスに覆われたテーブルの上に敷き、それぞれに皿を置いていく。
皿を並べ終えて再びキッチンに戻ると、オムレツを作り終えたなのはが
フライパンを洗っていた。
「ママ」
ヴィヴィオがなのはの背中に向かって声を掛けると、蛇口から水が流れる音が止まり
フライパンを水切りかごに置いたなのはが振り返る。
「他にやることはある?」
ヴィヴィオが次にやるべきことがないか尋ねると、エプロンのポケットから
タオルを取り出し手を拭いているなのははニコッと笑う。
「じゃあ、これを一緒に運んでね」
そう言ってなのははオムレツとベーコンの乗った4枚の皿を指差した。
「うん、わかった!」
2人はそれぞれ皿を2枚ずつ持ってキッチンを出る。
ランチョンマットの上に皿を置くとなのははヴィヴィオに向き直った。
「あとは、ヴィヴィオの特製サラダだね。 持ってきてくれる?」
「はい、ママ」
次いで、リビングのソファに座って足をぷらぷらさせているティグアンに
声を掛けた。
「ティグアン。 もうすぐ朝ごはんだから、パパを呼んできてー!
お庭にいると思うから」
「うん! わかった!!」
ティグアンはソファから飛び降りると、庭へと続くガラス戸を開け
とてとてと歩いて行った。
「パパはお庭で何してるの?」
「お花見に出かける準備だよ」
なのははティグアンが歩いて行った庭の方に顔を向け、わずかに目を細める。
外には日の光があふれている。
(今日はお花見日和だね)
なのはは口元に笑みを浮かべるとヴィヴィオの方に顔を向けた。
「さ、パパが戻ってくる前に朝ごはんの準備を終わらせないとね」
「うんっ!」
ヴィヴィオはなのはに向かって大きく頷くと、キッチンへと向かった。
同じ時。
庭にあるガレージではゲオルグが花見に持っていくモノを車に積み込んでいた。
普段ゲオルグが通勤に使っているスポーツカーではなく、
もう一台所有しているワンボックス車に。
「こんなもんかな」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ