第10話:おはなみに行こう!−1
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と房にまとめてリボンで結わえる。
右側も同じように結わえると前髪を整え、長く伸びた金髪をサッと払うと、
鏡の中の少女をじっと見る。
鏡の中の少女はフリルのついたブラウスとスカートを着て、
ヴィヴィオをじっと見ていた。
短めのスカートの裾からはみずみずしい肌色をした足が覗いている。
そしてヴィヴィオは鏡の中の少女にニコッと笑いかける。
すると鏡の中の少女も同じように笑う。
「うん、オッケー!」
ヴィヴィオは鏡に向かって頷くと、ドアを開けて自分の部屋を出た。
スカートの裾をはためかせながら軽やかな足取りで階段を下り、
ダイニングルームへとつながるドアを開ける。
「おはよう、ママ!」
キッチンに向けて元気いっぱいに声を掛けるヴィヴィオ。
それに応えて、なのはがキッチンから顔を出す。
「おはよう、ヴィヴィオ。 さっそくだけど、朝ごはんの準備を手伝ってね」
「はーい!」
ヴィヴィオは右手を大きく上げながら返事をすると、足早にキッチンへと入る。
キッチンに入ってすぐのところに掛けてある自分用のエプロンをつけ、
ブラウスの袖をまくると、フライパンでベーコンを焼いているなのはの隣に立つ。
「今日はお寝坊さんだったね、ヴィヴィオ」
「ゆうべ勉強してたら、ちょっと遅くなっちゃって」
軽く舌を出しつつヴィヴィオは苦笑する。
「勉強? 春休みの宿題?」
「うーん、ちょっと違うんだけど似たようなものかな。
実は、4年生の選択授業の予習をしておきなさいって本を何冊かもらったの。
で、それを読んでたら遅くなっちゃった」
「へえ。もう選択授業なんてあるんだね。 ヴィヴィオは何を選んだの?」
「応用魔導学だよ」
ヴィヴィオの答えに、なのははほんの少しだけ顔をしかめる。
「応用魔導学かぁ・・・。わからないことがあったら、パパかフェイトママに
訊くといいよ」
「あれ? ママじゃだめなの?」
なのは自身の名前が出てこないことを不思議に思ったヴィヴィオが
首をかしげつつ尋ねると、なのはは苦笑してヴィヴィオの顔を見る。
「ママは魔法理論がちょっと苦手なんだよね」
そう言ってなのはは肩をすくめる。
魔法が日常生活の一部となっているミッドチルダでは、
初等教育から魔法の基礎理論についての教育が行われる。
ヴィヴィオが通うSt.ヒルデ魔法学院も含めた一部の学校では
早くからハイレベルな魔法の専門教育が行われるが、
ゲオルグやティアナの通った普通の小学校でも基礎の教育は行われていた。
そして中等教育まで相当の期間を掛けて魔法理論の教育を受けるのである。
だが、なのはは魔導師になった経緯やその後のあまりにも華々しい実績もあって
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