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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
拠点フェイズ 4
拠点フェイズ 劉備 関羽 董卓 賈駆
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風に遊ばせておくわけないじゃないか」

 盾二の朗らかな笑顔。
 その横にいる雛里は、帽子で顔を隠すようにしてそっぽを向いた。

「だ、騙したの!?」
「うん」
「肯定した!?」
「ははは〜冗談だよ〜。騙しちゃいないさ。君に対しての対応を話していなかっただけだよ」
「なに、その詐欺みたいな手法っ!」
「君のような卓越した政治能力を遊ばせておけるほど、梁州には余裕はありません! もちろん、将来的には軍の一翼も担ってもらいます」
「ぎゃー!?」

 盾二の言葉に叫ぶ賈駆。
 朗らかに話す盾二だが、その眼は有無を言わせぬ程本気の眼だった。

「ゆ、月、月! やっぱり涼州に戻ろう!? こんな所いたら私たち、ボロ雑巾のように捨てられちゃう!」
「え、詠ちゃん……それはないと思うけど」
「そうだよ〜詠。捨てるなんてとんでもない。ちゃ〜んと最後までこき使いますとも。な、雛里?」
「ええと……その………………………………………………あぅ」
「ああああああああっ! 否定しないしっ!?」

 頭を抱えて騒ぐ賈駆。
 その様子を不審に思った一人の少女が、四人の元へと馬を走らせてきた。

「盾二様? どうしたんですか?」
「ああ、朱里。喜べ、詠に内政をやってもらうことになった」
「ちょっ!? 私まだ――」
「本当ですか!? ぜひお願いしますねっ!?」
「――――ぁぅ」

 満面の笑みで朱里が喜ぶ。

「雛里ちゃん、雛里ちゃん! これで月に一度くらい休めるよ! 二日に一度くらいぐっすり寝られるかも!」
「う、うん…………ご飯をちゃんと食堂で食べる時間も作れるね、きっと」
「……………………アンタ、一体どれだけ二人をこき使ってんのよ」

 賈駆のジト目に、思わず目を逸らす盾二。

「あ、そうですよ! 私たちより盾二様こそ寝る時間を増やしてください! 七日間で寝たのがわずか一刻(二時間)とか、食べた食事がわずか八食とかはもうやめてくださいね!?」
「主の方が、二人以上にこき使われてる!?」
「いや、まあ……ワーカーホリックの日本人だからというか、さ。寝る時間も、移動中に馬の上で仮眠取れるし……」
「ちゃんと寝てください! だから愛紗さんの手料理で気絶したりするんです!」
「いや、あれは……関係なくね?」
「「 …………………… 」」

 盾二と、その臣二人の漫才のようなやりとりが続いている。
 呆然とする賈駆とその肩を励ます董卓は、それを見ながらそろってこう考えていた。

 『私達の地獄は、これからだったのかも』と――




  ―― 劉備 side 漢中 ――




 梁州に入って数日後、ようやく漢中へとたどり着きました。

 ほぼ三ヶ月空けていた自室で、ゆっく
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