第88話 少女たちは集結するようです
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爆発であったが、
魔法による効果と発生した物質までは予想できなかった。いや、知識が無かった。
「な、な、な、な、な!なんて事させるんですか貴女は!私達まで殺す気ですか!?
蛇人竜が、粉々…と言うか、跡形もありませんね……。」
「い、いえ、魔法を使っても、ただの物理現象なら、と……。まさかここまで強い爆発になるなんて。
あの魔法で出るのは砂鉄じゃなかったのですか?」
「ユエらしくない失敗だね?あの鉄は、熱されると空気?酸素と窒素だっけ?を発生させるんだよー。
初等部の科学の実験で使う魔法だよ?勿論量は少なくするけど。」
その補足説明に、二重の意味で夕映は頭を抱える。小学生レベルの知識を持たなかった事と、
良くあの程度で済んだな、と。下手をすればこのあたり一帯爆発に巻き込まれてもおかしくなかった訳だ。
「では……戻りましょうか。」
「はぁ〜、でもこれでレースはパアかぁ。ショックだね〜〜ユエ。」
「いえ、竜種二体相手に皆が無事だったのですから何よりです。私より委員長が………。」
「…………お、お嬢様。」
横を見ると、エミリィが地に伏せていた。いつもの気丈さなどは全く見えず悲壮感だけが漂っている。
子供の頃から・・・いや、生まれた時から刷り込まれ、漸く会えると思ったナギの生まれ変わりに
会えなくなったのだ。そんなエミリィを気遣いつつも、夕映の箒に半分縛るようにして学園へ戻った。
「あ〜あ、でもビリとビリ二位かぁ。カッコ悪ぅ〜〜〜。」
「過ぎた事をいつまでもみっともないですよ、コレットさん。」
「そもそもの原因は委員長が無理に近道したせいだけどね。」
「うぐっ……。」
「それにオスティアに行けばユエの記憶、もう少しは戻るかも知れなかったのにね。」
「まぁ…次の機会を待つですよ。学園に居るだけで少しずつ戻っているですし。」
「ユエさん、コレットさん、記憶が戻るとは?」
「あっ、いや、別に……あはははは。って、はれ?」
思わぬところからの突っ込みに白々しい笑いで誤魔化したコレットだったが、エミリィとベアトリクスの
ジト目を受けて明後日の方に目を反らした。その先に学園があったが、その様子がおかしい事に気付く。
ワァァァ! キャー!キャー!
「……ビリのお出迎えにしてはにぎやかだね?」
ワァァァァァァァァァ!
パチパチパチパチ!
「な、何事ですか?」
4人が帰って来るのを待っていたように、生徒達が万雷の拍手で迎える。
当の本人たちは訳が分からずただ困惑するだけだが、その答えは喝采が教えてくれた。
「スゴイよあんた達!」
「学生があんなのを倒したなんて
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