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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第46話 王都の休日? 休んでないのに休日?
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手も足も出ません。クルデンホルフの収入は、むしろ増えたと言って良いでしょう。当然発言力低下も最小限で済みますし、私を含め一部の者達にはその恐ろしさを見せつけた形になりました。

 ……マギ商会の勢力拡大は成りませんでしたが、神官と癒着を行っている商会を掃除出来ただけで良しとしておきましょう。

 トリステイン王国とクルデンホルフ大公国は、怪盗フーケは実在しないという見解に達しました。証言や状況から“短時間で大量の資金を持ち出すのは不可能”と判断されたからです。代わりに出された結論は“以前からロマリアンマフィアが資金を少しずつ運び出していた”でした。

 要するに怪盗フーケの正体は、ロマリアンマフィアの偽装工作であると判断したのです。資金回収と言う明確な目的が出来たトリステイン王国は、犯罪者達の捕縛に必死になり捕縛効率は一気に上がりました。また、投資をしていた一部の貴族派も同じ見解に達した様で、神官と貴族派の関係に亀裂が出来たのは幸運でした。

 ……怪盗フーケの正体が私であると、とても言い出せない状態になってしまいました。本当に道具袋の中身どうしましょう?

 暇な私はベットに腰かけ、ティア(猫ver)を弄びながらそんな事ばかり考えていました。



−−−− SIDE ティア −−−−

 最近主の元気が無い。正直今の状態の主を見ているのは、精神衛生上よろしくないのじゃ。

 ……原因は分かっておる。

「主」

「なんですか?」

「疲れておる様じゃから、主は休んだ方が良いじゃろう」

 仕事を貰えない主は、持て余した時間を剣の訓練につぎ込んだのじゃ。ボロボロになるまで訓練をし疲れ果てた主は、暗くなると泥のように眠っておった。我等が「体を酷使しすぎじゃ」と(たしな)めると、今度は夜中もこっそり起き出して何かやっておる。

 主は少し考えるようなそぶりを見せてから「そうですね。分かりました」と答え、寝台に横になったのじゃ。

 吾は主の事を誰かに相談したかったが、すぐに思いついたのはカトレアじゃった。主の事を相談するにも、流石に目の前に本人が居ては相談出来ぬのじゃ。そう思った吾は、この部屋から出る事にした。

(われ)は小腹がすいたのじゃ」

「私は食欲がありませんので、このまま横になっています。ジェシカを呼びますか?」

「いや、人に化けて下で食べて来るのじゃ。人として食事をしないと、てーぶるまなーを忘れてしまいそうじゃしの」

 言い訳を言ってしまったが、主は吾が人の食事が好きなのは主も知っておる。(正確には主と同じ食卓に着くのが好きなのじゃが)主は何も言わずに、魔法の道具袋を放って来たのじゃ。

「すまぬの。……我をまといし風よ、我の姿を変えよ」

 吾が人
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