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ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第46話 王都の休日? 休んでないのに休日?
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ばなりません。

 一緒に見つかった奴隷達の処遇は、ドリュアス家が受け持つ事にしました。何と言ってもドリュアス家は、1人でも多く領民を増やしたいのが本音だからです。帰る場所がある人には無理強いできませんが、大半の人はドリュアス領に来る事になるでしょう。帰る場所がある人にも、ドリュアス領への移民を勧めておきます。

 奴隷に身を落とした貧乏貴族の受け入れは、リスクも大きいですがリターンも大きいです。奴隷に落ちた大抵の貴族は、貴族生活が抜けきらないボンクラだからです。しかしまともな人材が居れば、メイジを補充できるのです。この魅力はでかいです。明らかに問題がある人物は最初から除外するとして、当分は見張りを付け様子見です。馬鹿をやったら即座に領から退場ですね。

 ロマリアンマフィアと協力していた貴族派の捕縛も順調で、そこから出て来た証拠を元に商人や神官の検挙も進んでいます。同時にゲルマニアが、今回の証拠を元に神官の断罪を求めつつ、ロマリアに対してネガティブキャンペーンを仕掛けました。

 続けて二度もスキャンダル(神官が関わる大規模犯罪)が続いた事に加え、アルブレヒト3世は引き際を誤るような人ではないので、ロマリアの威光を叩き潰す事が出来るでしょう。

 大抵の問題は上手く行っていますが、その中で大きな問題になっている案件がありました。それはクルデンホルフが保有していた資金の行方(ゆくえ)についてです。証拠として押収された書類上の総額は、約2200万エキューとあったのです。当然、大公家もトリステイン王家も黙っていられる金額ではありません。

 更にその内の約800万エキューが、投資の名目で集められた資金でした。これほどの大金ともなると、今のクルデンホルフでは返金は不可能です。そこで陛下は投資関係の書類を、証拠として押収する手に出ました。恨みを買ってしまいますが、犯罪者に投資したと言う事で諦めてもらうしかないでしょう。更にトリステイン貴族の借金返済(実際は王家が肩代わり。事件に関与した貴族派の財産を没収し借金の返済にあてた)と王家・ヴァリエール家・ドリュアス家の三家から資金援助を受けて、ようやく公国の運営に支障は出さずに済むそうです。

 破産や没落は回避できたものの、お金が無くなったクルデンホルフ大公家の発言力低下も懸念されました。クルデンホルフは独立国ですが完全な王家派です。下手をすれば、貴族派の発言力を高めてしまう結果になりかねません。

 しかし、それも杞憂に終わりました。

 クルデンホルフには外部協力者が居た様で、隠し財産を利用し傘下商会の流出を防ぎました。それどころか、この混乱を利用して神官と癒着があった商会を乗っ取り、逆に勢力の拡大を図ったのです。マギ商会も勢力拡大を目指して動きましたが、相手がクルデンホルフでは
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