第6章:女の決意・男の勘違い
第40話:名前を正しく呼ぶのは、人としての礼儀だと思う
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(ロザリーヒル)
ビアンカSIDE
「キサマ、殺してやる!」
禍々しい剣を既に抜刀し、怒りの形相で現れるデスピサロ。
その彼に対してマイダーリンは……
「あ……何怒ってんの?」
と力の抜ける返答。
きっと股間への落書きの事だと思う。うん、私はこの二人から離れてよう。
「自分のやった事をとぼけるのか!?」
「何だよ……ロザリーを狙って現れた奴らを追い払っただけだろ!? 感謝こそされ、怒られる意味が解らん!」
ウルフ君が小声で「その件じゃねーよ」って呟いてるけど、彼もきっと解ってるわよ。
「それとも……狙ってたラピスの処女を喰っちゃったのを嫉んでるの? 良いじゃんか、ロザリーには手を出してないんだよ。ちゃんとルールは守った」
ウルフ君が小声で「お前のルールだろ、それは!」と呟いてるけど、彼には関係ないんだと思う。
「もう黙れゴミが!」
大激怒中のデスピサロ……リュカのワザとな返答に我慢できなくなり、凄い勢いで斬りかかる。
鼓膜が破れるかと思える程の音波を出してリュカの居た空間を彼諸共切り裂く……が、切り裂いたリュカは残像だった。
「危ねーだろ馬鹿者!」(げしっ!)「うぉ!!」
誰にも確認できない素早さでデスピサロの後ろに回り込み、奴のお尻に蹴りを入れ前のめりに転倒させるリュカ。
「おのれ!」
素早く立ち上がるデスピサロ。振り向きざまに横一線で斬りかかる。
(キンッ!)
しかしリュカは難無くドラゴンの杖で受け防ぐ。
デスピサロの剣撃は凄まじく、巻き込まれぬ様5.6メートル程離れてた私達のとこまで衝撃波がやってきた!
「やべぇ……おちょくるのはリュカさんに任せよう。俺じゃ瞬殺される」
ウルフ君の呟きに、私もマリーも頷いた。
「ピ、ピサロ様お止め下さい!」
「止めるなロザリー! この男は俺の事をトコトンまで馬鹿にしたのだ!」
落書きで怒ってるんだから、それを見て笑ってたロザリーやラピスも同罪だろうに……心が狭いわね。
「デスピサロ様、リュカに対して激怒しては奴の思う壺です! 落ち着いて下さい」
「そうですよピサロ様。たかが落書きされただけです……もう消えたのですから落ち着いて下さい」
「何だ……落書きを怒ってたのか! 面白くなかった? みんな大爆笑してたんだけど、ねぇウルフ!」
「俺に話を振るんじゃねー! 俺等にリュカさんのすることを止められるわけないだろ。偉大なる暴れん坊将軍様に、逆らえないのが小市民なんだから!」
巧いわねぇウルフ君は……全部リュカに押し付けて、アレの大きさ発言で口を封じるんだもの。
「汚ねーなアイツ……待ちたまえ、もう一人のイケメン君! 僕は君を馬鹿にするつもりで書いたわけではないのだよ。憶えてないのかね、僕の書き置きのこ
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