水の巫女の再来・前編
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あ゙あぁっっ?!!」
「ルーネス……!? どうした、落ち着けッ」
「えりあ、が………エリアが、また……っ!!?」
「彼女は今別室で、レフィアとアルクゥが付いている。相変わらず、極度に放心したままだが───」
「へ……? エリア、生きてる………??」
「いや………姿は同じでも、本当に彼女かどうかは──── 」
「そう……、だよな。彼女は、おれを庇ったせいで、死んでしまったのに────。あれ、そういえばおれ、何で寝てたんだ??」
「お前、彼女の裸体を───いや、その事はいい。既にレフィアが服を身に付けさせたし、様子を見に行くだろう?」
「も、もちろん……!」
「────さっきは随分魘されていたな。また、あの時の夢か」
「あ……、うん」
「お前がサスーンの見習い兵士になっても、何度か同じように魘されているな」
「しょうが、ないだろ、見ちまうんだから……。けど、何か"違う"んだ最近……。紅い格好の奴が、エリアを────」
「サラ姫様……!?」
「何だよイングズ、サラ姫の格好は青いだろ! そんなんじゃなくて………うおっ、もうお帰り?!」
「────あら、そんなに私が早く帰って来ちゃいけなかったかしら?」
城の通路を二人で歩いていると、アーガス城を訪問中だったはずのサラ姫が、兵士数人と使用人を引き連れてふと現る。
「少し早く切り上げて来ちゃった。貴方達が4人で久し振りに集まると云っても、イングズとルーネスを二人にさせる時間を増やすのは心許ないものね。……案の定、早速二人きりになってるんだから」
サラ姫の笑顔が、微妙に怖い。
「ご、誤解です姫様、我々はこれからある女性の様子を見に──── 」
「ある女性、ですって? 聞き捨てならないわね。……貴方達、もういいわ、それぞれ持ち場へ戻りなさい」
数人の兵士と使用人に云い付けるサラ姫。
「さぁ……、私も行かせてもらえるかしら。その、ある"女性"の元へ……。それがもし嘘で、二人きりで何かしようとしていたものなら、どんな罰を受けて貰おうかしらね……?」
「へ? ウソも何も、おれさっきまで別の部屋で寝てたし。兄さ…っ、イングズが傍にいてくれたみたいで………むがっ」
「余計な事を云うな、ルーネス……!」
「あらあら、口塞いじゃって……。やっぱり仲がいいわね、まるで本当の兄弟みたいに?」
「いや、あの、何というか………。こ、こちらの部屋です」
「あ……サラ姫、お久しぶりです……!」
部屋に入るなり、アルクゥが挨拶をしてくる。
「あら? お帰り早いのねサラ姫。ルーネスは───起きたわけね。……彼女なら、この通りま
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