暁 〜小説投稿サイト〜
リメイク版FF3・短編集
水の巫女の再来・前編
[1/9]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「────おい、イングズ! ルーネスの奴が、他の兵士とやり合ってるぞ!」


(やり合っている……? そうか、喧嘩か。何かされたか、云われたな。全く……、沸点が低いと叱ってやらねば)

「……何をしているお前達、やめないか!」

「ち……本人のご登場かよ」

「こんな奴ほっといて、行こうぜ……!」

「てめぇら…! 待てよ! まだ話は終わっちゃいね……っ」

「ほら、もうよせルーネス。何を云われたか知らんが、兵士として仲間にすぐ手を出すんじゃない」

「あんな奴ら、ナカマなんかじゃねーよ! 兄さ…っ、イングズの事、勝手に妬んで悪く云ってんだから!!」

「………そういう事か。云いたい奴には云わせておけ、陰口など私が見習いの頃からあった。今さらではないさ」


「でも、さ………おれの事なら別にいいけど、兄さんが悪く云われるのは……イヤだ」


「────フ、こいつめ」

「わっ、頭くしゃくしゃにすんなよ……!?」


「いちいち相手にしていたら、切りがないぞ。……いくら世界を闇から救ったとはいえ、もはやそれは過ぎた出来事だ。これからは1人の人間として、やっていかなければ」

「………うぅ〜っ」


「それより明日はレフィアと、サロニアから半年振りにアルクゥがサスーン城に来てくれるだろう。……久し振りの4人での再会なんだ、そんな仏頂面でどうする」

「分かってるよ! あの、さぁ……、みんなで集まったら、あとで水の神殿、行ってみたいんだけど────」


「あぁ、そうするか」

「い……? いいのかよ、理由………聞かないの?」


「必要ない。───お前が行きたいならそうしよう」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「おっじゃまっしま〜す! ルーネス〜、イングズ〜、サロニアから帰省したアルクゥ連れて来たわよ〜!!」

「おぉ〜アルクゥ、久しぶり〜! ……って云っても、あんま変わってないなっ?」

「ひどいなぁルーネス、背は伸びたはずだよ? ……ほんの少し。そういうルーネスこそ、ほとんど変わってないじゃないか! サスーン城の見習い兵士になって、少しは礼儀正しくなってるかと思えば───」


「アルクゥ、それは無理な話よ? あたし定期的に覗きに来てるけど、ちっとも精進してないもの! ……イングズってば、"弟"甘やかしすぎなんじゃないの〜?」

「そ、そんな事はない。まだ見習いの身で、隙あらばサボろうとする生来根性の無いこいつが悪い」


「何だよ、ちゃんと修行してるって! え〜っと、そうだな……『アルクゥどの、ようこそいらした、ごゆるりとおつくろぎ下され〜!』……みたいな感じだろっ?」

「───"おくつろぎ"だ、馬鹿者。しかも
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ