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トワノクウ
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第三夜 聲に誘われる狗(一)
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「くう?」
「お手伝いします。あんまりお役に立てることないでしょうけど。だめ、ですか?」
「だめということはないが……」

 いいですか、よりも、だめですか、のほうが相手に要求を呑んでもらいやすい。くうの経験則だ。案の定、朽葉は返事に期待できる逡巡をしている。

「分かった。手伝ってもらおうか」
「はいです!」



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