第三幕その九
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「二度としてはいけないよ」
「反省してます」
「本当に」
五人もでした、その時のことを思い出して言います。
「あんなことをしてはいけませんね」
「絶対にしません」
「そういうことでね。とにかくね」
お話を元に戻します、モジャボロは匂い草を見つつ五人に言います。
「あの草には近寄らない方がいいよ」
「はい、そうします」
「物凄い臭いだからですね」
「そうだよ、気をつけてね」
こうしてです、皆匂い草には近寄りませんでした。距離はあるので匂いはしません。こうした草は近寄らないに限ります。
それで、です。一行は兎の国に向かうのでした。それでまたテントの中で一泊しました。
次の日朝暫く歩いてです、一行の左手にお池が見えてきました。ドロシーがそのお池を見て笑顔で言います。
「よし、それじゃあね」
「今からですね」
「お池で、ですね」
「身体を綺麗にしよう」
そうしようというのです、皆に。
「まずは女の子、続いてね」
「僕達が入って」
「身体を綺麗にするんですね」
「毎日身体を綺麗にしないとね」
駄目だというのです。
「ではいいね」
「はい、わかりました」
「じゃあお池で」
五人の子供達が応えます、ですが。
モジャボロはカルロス達にです、こう言うことも忘れませんでした。
「わかっていると思うけれど」
「はい、女の子がお池に入っている間はですね」
「何があってもですね」
「覗いてはいけないよ」
そうしたことは絶対にしないようにというのです。
「ではね」
「じゃあまずはですね」
「女の子が」
「じゃあ入りましょう」
ドロシーが笑顔で恵梨香とナターシャに言ってきました。
「今からね」
「はい、それじゃあ」
「お池に」
「あのお池はね」
お池も見てです、ドロシーは二人に言いました。
「温かいわよ」
「じゃあお風呂みたいですか」
「そうした感じなんですね」
「ええ、だからね」
それでだというのです。
「寒くないからね」
「そもそもですね」
ナターシャがここでドロシーにこう言いました。
「オズの国って寒くないですよ」
「そうでしょ、この国はね」
「かといって暑くもないです」
「この国は常春なのよ」
いつもだというのです。
「適度に暖かいのよ」
「いい国ですね」
「だから普通の川やお池にも入られるの」
「それでもですね」
「そう、それでも入るのならね」
温かい方がいいというのです。
「だからなのよ」
「そういうことですね」
「そうよ。ではいいわね」
「はい、今から入りますよう」
「さて、それではね」
ここでモジャボロが男の子三人とトトに言ってきました。
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