第3章
月光校庭のエクスカリバー
第60話 エクスカリバーを許さない!
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なんでさっきまで深刻そうな雰囲気だったのに、こんな展開になるんだぁぁぁッ!!
「……何やってるんだか…」
俺は嘆息しながらケータイを切る。
千秋が部長の話をケータイを通じて俺に聞かせていたのだが、深刻そうな雰囲気が部長の一緒に寝る宣言で見事に混沌とした(カオス)な雰囲気になってしまった。
「……やれやれ…」
俺はケータイをしまい、木場の方に視線を戻す。
木場の様子が気になり、遠くからこのようにして様子見していた。
「……聖剣計画…か…」
……そして木場のあの様子…。
俺は頭の中で最悪のシナリオが思い浮かんだ。
「……聖職者のやる事じゃねえな」
いや、フリードみたいなイカレ神父がいたんだ。
頭に浮かんだみたいな事をする奴がいても不思議じゃねえか。
「ん?降ってきたか…」
雲行きが怪しかったが、案の定雨が降ってきた。
木場の方もバカな事をやるような雰囲気はギリギリ感じられないし、ずぶ濡れになるのもあれなので退散するか。
帰路につこうとしたら、ふととある臭いが鼻についた。
「……この臭いは…血…」
しかも雨が降っているにも関わらず尋常じゃない程臭う。
明らかにおかしい。
まずこんな住宅街の道で血の臭いがするはずもなく、しかもここまで臭うとなると血の量も半端じゃないはずだ。
俺は臭いを辿ってとある路地裏に入る。
「ッ!?」
そこで見た光景は一生トラウマになりそうな光景だった。
「………どうなってやがる!……」
そこは一面真っ赤になっていて、とある物体があった。
赤の正体は血、物体の正体は人だったものだった。
過去形なのは、もはや原型を留めていなかったからだ。
あえて言うなら、ぶつ切り状態であった。
四肢、首を切り離され、四肢の関節の部分を的確に切り分けられていて、それどころか切り分けられた物をさらに均等に切り分けられていた。
顔に至っても鼻、両耳、唇が切り落とされ、胴体も内臓、腸も含め均等に切り分けられていた。
明らかに意図して行ったものであった。
「……うっぷッ!?…」
強烈な吐き気が襲ってきた。
……いや、むしろ吐き気程度でよく済んでるなと言えた。
常人なら頭がおかしくなる光景だろう。
吐き気をなんとか抑え、もう一度死体を見ると、何か光る物があった。
手に取るとそれは十字架であった。
「……十字架…て事はこいつは神父?…」
……何故神父がこの町に…。
そして壁を見ると、血で文字が書かれていた。
「……これをやった奴か?…」
文字は雨で少しただれていたが、なんとか読めた。
「………随分とふざけた奴だ……」
そこにはこう書かれていた。
…… Bell the Ripper(ベル・ザ・リッパー)…切り裂きベルと…。
「……随分と荒れ果てたものだ」
「……破
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