第七十話
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「久しぶりだな、アニー。どうしたんだ?」
『ちょっとした因縁の有る神祖が日本にいるって聞いて、今日本に来てるのよ。何か知らないかしら?中国のカンピオーネを呼び出して何かやるつもりらしいのだけれど』
と、まあ。電話の相手はアニー・チャールトン。
表向きは、俺と同じカンピオーネであるジョン・プルートー・スミスの協力者、ということになっている女性だ。
電話番号に見覚えは無かったのだが、電話に出てすぐに分かった。携帯電話は、こっちに来てからレンタルでもしたのだろう。
「あー・・・あ」
『心当たりがあるのね?』
「まあ、一応・・・ってか、多分俺、そいつに会ってる」
まず間違いなく、鷹化と一緒にいた神祖のことだろう。
神祖なんて早々いるようなもんじゃないし、あの神祖は翠蓮の関係で連れてこられたらしいし。
『それは間違いないのかしら?』
「多分、って言っただろ。名前は分かるか?」
『アーシェラ』
「うん、間違いない」
鷹化の頭の中にある名前と一致したし、もう確定でいいだろう。
「つっても、今生きてるのかは分からないけどな。翠蓮はアイツを、孫悟空をおびき出すためのえさに使ったらしいし」
『孫悟空・・・確か、中国の英雄だったかしら?』
「正解。色々とあって、日本に封じられてたみたいだけど。・・・で?今回、アニーはどの立場として日本に来てるんだ?」
俺は、会った時の態度とかの都合上、それを聞いた。
『どの立場、というと?どれの事を指してるのかしら?』
「ジョン・プルートー・スミスの協力者、アニー・チャールトンとして来てるのか。それとも、カンピオーネ、ジョン・プルートー・スミスとして来てるのか、ってことだ」
『そうね・・・』
そして、アニーは少しばかり口ごもり、
『アニーのときは、スミスの協力者。仮面をかぶった時は、カンピオーネ、ジョン・プルートー・スミス。そうなるわね』
「了解。それなら、そんな感じで相手することにする」
あ、最後に一つ。俺はそう言って、電話を切られないようにした。
『何かしら?』
「やっぱり、アニーって呼びづらいからアーニーって呼んでもいいか?」
『・・・好きにして頂戴』
アーニーは、軽く呆れたような口調でそう言い、電話を切った。
◇◆◇◆◇
電話をした次の日、アーニーと合流してからいくつか報告をして、パトカーに乗っていろは坂に向かうことになった。
ちなみに、報告内容としては孫悟空が弼馬温を失ったことや、ひかりの体から出られなくなったことなどがあげられた。
全く、どんどん面倒になっていくな・・・
で、今はというと・・・
「・・・なあ、リズ姉」
「どうしたんだ、武双?」
「いや、
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