DAO:ジ・アリス・レプリカ〜神々の饗宴〜
第二十九話
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・ランブ》。二十七連撃を、激しいエフェクトライトと共に、『神』へと叩き付ける。
だが――――
「グリヴィネ」
「はい、お兄様」
間に割り込んできた何ものかによって、その一撃は大きく弾き飛ばされた。
「ぐぁぁっ……」
地面に叩き付けられたセモンが見たのは、ついさっき見た敵と酷似した容姿――――同時に、セモンの仲間とよく似た姿の少女だった。
年齢は二十歳ほどだろうか。純白の髪は、前髪に至るにつれて紅蓮色となっていく。両目も同じく紅蓮。真っ白なドレスと、《主》と同じデザインのマフラーの襟を押し上げる胸部は、他の二人とは異なる大きさであった。背中から延びるのは、白銀の方翼。手には鎌の刃の部分だけが小型の柄の両側についている、奇怪な形の武器を握っていた。
天宮刹那と酷似した、二人目の存在。そして何より――――《主》は、彼女を《グリヴィネ》と呼んだ。それは、ALOの世界で彼女が使っていたのと同じ名前ではないか?
「紹介しよう。このレギオンを実質統治する、《七眷王》の《眷王》、グリーヴィネスシャドウ・イクス・アギオンス・アンリマユだ。もう君はホロウにはあってるはずだし、天宮刹那とも顔を合わせているはずだから、これで同じ顔の存在を三人も見たことになるね」
「っ……」
「そういえば、そろそろホロウ達の方も決着がついたかな?まぁ、アクセルとリオがいる時点で、侵入者どもに勝ち目はないけどね」
***
「あ……う……」
どさっ、という音を立てて、カズが地に伏す。すでにハクガには、その名を呼ぶ余力すら残っていない。
圧倒的すぎる。《六王神》と戦った時は、それでもまだ相手は上智の範囲にいた。同じ六門神であるという最大原則は崩れていなかったから、耐え抜くことができた。
だが、こいつらは違う。強い。強すぎる。
まず、アクセルと名乗った白い髪の毛のダガー使い。彼女が圧倒的だ。異様なスピードで攻撃してくる。その速さは、移動開始の瞬間も移動中も、その影すら見ることができないほどだ。さらに、普通、高速で移動する存在は攻撃の瞬間だけ多少スピードが落ちるものだ。だが、彼女はコンマ一秒たりともスピードが落ちない。圧倒的な素早さをキープしたまま、こちらを切り刻んでくるのだ。すでにリーリュウはその剣に翻弄され、地面に倒れたまま動かない。
「なんだぁ、つまんないの」
本当につまらなそうな声でそう呟いたのは、リオと名乗った黒髪の少女。だが事実、彼女から見ればこちらはつまらなすぎて話にならないのだろう。彼女の筋力値とでもいうべきものは異様だった。こちらも含めた全員の中で最も小柄な彼女だが、その扱う武器は最大クラスの大きさの巨剣。肉切り包丁にも似たデザインのそ
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