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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第三章 一話 ネージリンス・ジャンクションでの一幕
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小マゼランで一番初めに艦載機に艦船の装甲に有効打を与える荷電粒子砲の開発に成功している。その方面の技術では他国と一線を画しているのだろう」

ネージリンスの艦載機は小マゼラン一である。それは否定すべくもない。コスト面で言うなら対空攻撃限定での運用としてならば大マゼラン艦載機をフルに搭載するよりもネージリンスのメテオンあたりでを積んだ方が経済的ではあった。
しかし、今現在ユニコーンの艦載機はジェガンである。
パイロット陣が人型の操縦に慣れて実戦配備が可能になるでまだ少し時間が必要だろうが、大きな力になってくれることは疑いようがない。現在、パイロットの中で唯一の人型艦載機の操縦経験者であるレイアムは人型の操縦に慣れないパイロット達の指導教官と艦載機部隊の総隊長との二足の草鞋を履く毎日を送っている。

そうしているうちに、巡回隊は遠くの宙域へと飛び去って行った。整然とした編隊飛行を行うあたり、艦載機の性能だけでなくパイロットの技倆も相当のものであると分かる。

「やはり最後は結局人か…ああいうふうに腕の立つ連中を見てると特にそうだが…」

「確かにな…我らがバダックPMCも常に腕の立つ傭兵を募集していたことだし」

ゲイケットの前の職場、バダックPMCは大マゼランでも最大手のPMC。金さえ払えば人材やその訓練、宇宙戦艦の用立てや白兵戦要員の貸し出しと手広くやっていたところである。
その正規登録メンバーであったゲイケットやバーク、バウトの実力は推して知るべし。

「有意な人材といえば、此れから行く星、なんだったか…」

ゲイケットはチャートで此れから行く中継地点の星の名前を確認した。

「そう、ヘルメスだ。そこで誰でもいいから整備ができるクルーを雇用して欲しいとエーヴァから要請があった」

「ああ、そういえばそうだな。今のままではバークは確実に超過勤務だ。エーヴァが心配するのも無理はない」

ユニコーンの船医であるエーヴァは全員の健康診断の際に仕事量も同時に計算するのだが、ジェガンの整備、機関関係、装甲維持などどう見ても超過勤務であることを知った彼女は艦長である白野に医学的見地からのクルー雇用を要請していた。
バークがこれらを趣味でやっているのでまったく苦にしていないこととはまた別の問題である。

「ちょいとチャートを見せてくれ…ふむ、ギルドの類は無いようだが、探せばそれなりにいることはいるだろう。艦の補給の間に酒場を回ってみるか」

「そうしてくれ。補給はこちらでやっておこう」

「頼む」

艦船管理は一般のクルーやゲイケットのような連中で十分だが、メインクルーを雇用するのだけは艦長の仕事である。時としてクルーの知り合いなどを雇用することもあるが、人は宇宙に出て長きを経ても、いや長きを経たからこそ人と
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