4部分:第四章
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第四章
そこから出て来た丸々と太った男をだ。呼び止めたのだ。
「いいかしら」
「何だよ」
男が振り向いたその時代にだ。
マシンガンでだ。蜂の巣にした。
それが終わってからだ。すぐに路地裏に消えてだ。車に乗りその中で着替えてだ。また老婆のところに戻った。これで二人目だ。
三人目はだ。女連れのアジア系の男だ。遠くからだ。
狙撃した。しかも一撃ではなくだ。
何度も撃ってだ。やはり去ったのである。一緒にいた女が大騒ぎするのを横目で見ながらだ。
これで三人。残るはだ。
二人だ。その二人についてもだった。
アリサはだ。こう老婆に話すのだった。
「絶対に殺すわ」
「決めた通りじゃな」
「ええ、やるわよ」
老婆のアパートにおいてだ。パンをかじりながら言うのだった。今彼女は老婆の部屋に住んでいるのだ。アジトにもなっている。
そしてだ。そこで老婆に話すのである。
「それで終わりよ」
「左様か。しかしじゃ」
「あのことね」
老婆が何を言いたいのか。すぐに察して返したアリサだった。
「その。真実がどうとかって」
「そうじゃ。それが何かはじゃ」
老婆は安楽椅子に座ってそこからテレビを見ている。簡素な部屋だ。アリサはそのテレビの前にあるソファーに男の様に膝を立てて座ってだ。そのうえでパンをかじっているのである。
その彼女にだ。老婆は話すのである。
「わしにも見えん」
「水晶玉には映らないのね」
「タロットでも占ってみた」
ロマニらしい話だった。タロットはロマニから生まれたのだ。
「だが全くじゃ」
「わからなかったのね」
「うむ、こんなことはなかった」
老婆は安楽椅子に座りテレビを観ながら話す。そのテレビではアニメが映っていた。アメリカのだ。かなり派手なアニメをである。
「わしはこれでも占いを得意にしておる」
「占い師だからなのね」
「そうじゃ。しかしそれでもじゃ」
「見えないのね」
「何度も言うがこんなことははじめてじゃ」
また言う老婆だった。
「真実は何か」
「わからないのね」
「わからん。しかしじゃ」
「しかし?」
「その真実はあんたにとっていいものかどうか」
話が移った。そこにだ。
「それはわからん」
「そうなのね」
「そうじゃ。それでもよいのじゃな」
「構わないわ」
アリサは素っ気無く老婆に答えた。
「全くね。構わないわ」
「そうなのじゃな」
「私は。復讐を遂げられればいいから」
それでだ。いいというのである。
「それだけだからね」
「あっさりしておるのう」
「復讐をしている人間があっさりしているのかしら」
「それ以外についてはじゃ」
そうした意味での言葉だった。
「実にあっさりしておるではないか」
「確かに
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