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打球は快音響かせて
高校2年
第四十一話 トリックプレー
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ミングバッチリの牽制をされると、引っかかるなと言う方が無理である。もし、防げるとしたら…

(……私が足を使ってくるという事が分かっていたのか?初球であれほどのバントシフトを見せてやれば、必ず走ってくると……。スタートを切る気で居れば、あの牽制にはかなりの確率で引っかかってしまうだろうし……初球のバントシフトから既に、この牽制死を狙っていたとでも……)

浅海は、エンドランのサインを出した事を悔いた。迂闊だった。左投手の牽制はもっと警戒しても良かったはず。いつの間にか、自分の中で“成功”を前提として居なかったか?これまでの試合でエンドランが決まっていたからと言って、調子に乗ってしまった?采配を持て囃される事に、自惚れてしまった?

(……くそ……私の未熟さだ……)

噛み締めた唇からは、既に血が滲んでいた。



カーン!

グランドでは、越戸がポップフライを打ち上げてしまっていた。
6回表、三龍は結果的に三者凡退に終わった。


「さぁー、流れが来るぞぉ」

南学ベンチで、神谷監督が笑った。



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