第3章
月光校庭のエクスカリバー
第59話 どうしたイケメン!
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魔を上に投げ飛ばす。
ガシャァァァン。
はぐれ悪魔は天窓を突き破って廃工場の外へ出た。
バリィィィィッ。
そこを待ち構えてた朱乃さんの雷が襲う。
俺達はすぐさま廃工場の外へ出ると部長がもはや虫の息であったはぐれ悪魔に近付いていた。
「主の下を逃げ、己の欲求を満たす為に暴れまわる不貞の輩。その罪、万死に値するわ!グレモリー公爵の名において、貴女を吹き飛ばしてあげる!」
虫の息であったはぐれ悪魔を部長の魔力が包み込み、跡形もなく消し去ってしまった。
「やった!」
「心を完全に失っていました。もはや悪魔とは呼べませんわね」
「……ああはなりたくねえな…」
「緊急の討伐命令が出るはずですわ」
……ああなると想像しただけでゾッとするぜ。
「小猫ちゃん、傷を」
「……すみません」
アーシアが小猫ちゃんの治療の為に駆け寄ってきた。
「ところで明日夏、千秋」
「なんだ?」
「なに?」
「さっきは助かったけど、二人ともなんでここにいるんだ?」
「ああ、それは…」
パン。
『ッ!?』
「……ま、あれが理由だな…」
突然のひっぱたく音に驚き、そちらへ顔を向けると、木場が部長に頬をひっぱたかれていた。
「……少しは目が覚めたかしら?明日夏達が駆けつけたから事なきを得たものの、一つ間違えば、誰かが危なかったのよ」
「……すみませんでした」
明日夏が言うには、木場の今までの状態を見て、戦闘中に何かやらかすんじゃないかと危惧して駆けつけたらしい。
……実際その通りで、下手すれば木場自身や小猫ちゃんが危なかった。
「一体どうしたの?貴方らしくもない」
「……調子が悪かっただけです。今日はこれで失礼します」
そう言って木場はこの場から立ち去ってしまった。
俺は木場を追いかける。
「木場!」
俺は追いつくなり、肩を掴んで歩みを止めさせる。
「どうしたんだよ?お前マジで変だぞ!部長にあんな態度なんて!」
「……君には関係無い」
「ッ!心配してんだろうが!」
「……心配?誰が誰をだい?」
「はぁ!」
「……悪魔は本来、利己的なものだよ?」
「……お前、何言ってんだよ?」
「……ま、今回は僕が悪かったと思っているよ……それじゃ…」
そう言ってまた立ち去ろうとする。
「待てよ!」
俺はそれを呼び止める。
「もし、悩みとか有るなら話してくれ!俺達仲間だろ!」
「………仲間か……イッセー君、君は熱いね…」
「なッ!?」
「……僕はね…基本的な事を思い出したんだよ…」
「……基本的な事?…」
「……生きる意味…つまり僕が何の為に戦っているか…って言う事さ…」
「……そんなの部長の為だろ?」
「……違うよ…」
「……?…」
「……僕は復讐の為に生きている」
「……復讐?…」
「……聖剣エクスカリ
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