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魔法少女リリカルなのは Searching Unknown
プロローグ
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てますけど……」
「わかってんねやったら俺の動きにちゃんとついてこいや。今の俺に勝てへんと、他のメンバーになんて余計勝てへんで。チームで動くのがメインとは言え、一人で戦うこともあるって意識ちゃんと持ってるか?」
「持つようにはしてるし、事実今日は……」
「じゃあ何でいつも俺より運動量少ないんよ?」

 直人は竜二と共に喧嘩に明け暮れていた時期があり、海鳴に来てからも夜出歩いてチンピラ潰しなどをしていた。そのためか、基本的に一対多の立ち回りに体が慣れているため、動かない人間相手の処理など手馴れたもの。また、ジュエルシード事件でも闇の書事件でも、まさに生死を彷徨うような戦闘ばかり続けていた上、子供達相手とは言え魔法戦闘の訓練は欠かさなかったのだから、
訓練校に入って初めて魔法戦闘を覚えた人間よりは多少戦える、といった程度だと本人は思っている。

「いくらフロントが俺とミリアは言え、お前だってバックスであっても戦闘要員じゃろが。運動量もっと増やして、向こうのフロントに対応できな役立たんで」
「それはわかってるんですけど……」
「わかってんならもっと動け。走り回れ。狙いなんてもっと雑でええ。当てれる時にきっちり当てて殺せたらそれでええねん」
「しかし……」
「100発撃って全弾当てれたらそらかっこええやろ。でもそんなもん、動き回るもん相手には無理なんや。せやったら、筋道立てて戦い組み立てて、最後にきっちり殺すようにするしかないやろ」

 そうこう喋っているうちに、訓練用グラウンドにやってきた二人。既に二人分ほどの人影が見える。

「おー、ボロボロで帰ってきなすった」
「またティーダの負けみたいね」
「すまんのぉ待たせて」
「いいさ。その分俺らは休憩できたし」

 そういって笑って返すこげ茶色の髪をスポーツ刈りにしている青年は、彼らと同じ訓練小隊に属し狙撃を得意とする魔導師であるヴァイス・グランセニック。だが彼は直人との初戦闘で真正面から間合いを詰められて何もできずに倒されたことから、格闘戦もこなすようになってきた。

「ってことは、相変わらず近接最強はミリアってことか」
「私が強いんじゃなくてあなたたちが弱いだけだけどね」
「腹立つ言い方しよるわこいつだけは……」
「事実でしょう」

 直人と同じくらいの年齢と思われる艶やかな赤い髪をボブカットにしている女性はミリア・チェルシー。格闘術をメインに、様々な武器に変化するアームドデバイス「レイジ」を愛用している。直人はこれまで訓練の中で何度も彼女と戦ったが一度として勝ったことはない。

「こりゃ文句のひとつも言えやせんわ……」
「ま、まずは私に勝てるようになって頂戴。正直、訓練の中であなたたちの相手をするのが一番楽なカリキュラムなんだし」
「絶対吠え面かかし
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