第八話 土の忍者その六
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「私も青しか持っていないわ。下着は」
「菖蒲ちゃんもか」
「そうなのね」
「ええ。子供の頃から青が好きだから」
それでだというのだ。
「青しか持っていないわよ」
「制服も普段着もか」
「全部青なのね」
「それぞれの色があるわね」
このことを認識した菖蒲だった。
「明らかに」
「好みでな」
「そうなってるわね」
「そうね」
三人で話した。
「まあこのことはな」
「ただの好みね」
それでしかなかった、下着については。
「正直なところ」
「だよな。とにかくあたし赤好きなんだよ」
「私は青よ」
「私は黄色よ」
菖蒲と菊も言う。
「とはいっても青は濃淡があるわ」
「ライトイエローとかも好きよ」
「あたしもだよ。赤つっても色々だしな」
スカーレッドもあればクリムゾンレッドもある、赤と一口に言ってもその赤は様々なのだ。だがどんな赤でもだというのだ。
「あたし好きだよ、どの赤も」
「そうなのね。薊さんも」
「赤ならなのね」
「ああ、まあ今の下着はさ」
薊は自分の下着をここで見た、均整の取れたスタイルを覆っているそれを。
見れば絵の具の様な赤だ、その赤い下着を見つつ言うのだった。
「こうした鮮やかな赤だけれどさ」
「アイドルがグラビアで着てそうな色ね」
その赤を見てだ、菖蒲はこうも述べた。
「最近のアイドルは下着にもなるから」
「大変だな、アイドルも」
「下着姿にならないといけないから」
「ああ、人様に下着姿見せるとかさ」
「水着と同じよ」
アイドルのことを気にかける薊にだ、菖蒲はこの言葉で返した。
「下着の撮影は」
「えっ、水着とかよ」
「そうよ。デザイン的には大して変わりがないわね」
「まあな。ビキニとかだと特にな」
このことは薊にもよくわかった、実際水着と下着では体型がはっきり出ることもその露出度も殆ど同じである。
「一緒だよな」
「そうよ。だからね」
「AKBの人とか下着になることもか」
「水着になることと一緒よ」
「水着はアイドルの必須だからね」
菊も言ってきた、三人共まだ下着姿である。
「そこはね」
「そうよね、だからね」
菖蒲は菊乃言葉を受けながらあらためて薊に話した。
「アイドルの人が下着になることもね」
「そんなに大したことじゃないか」
「水着と同じよ」
「そうなるんだな」
「もっと自分の水着姿を沢山の人に見てもらうことが嫌なら」
それがアイドルの仕事の一つだ、もっともその水着姿が異性にどう思われ見られるかもわかっているのが実情だ。
「アイドルは出来ないわ」
「アイドルも辛いな」
「笑顔の裏では戦いが待ってるのよ」
「水着姿になるだけの度胸は必要か」
「そういうことよ」
「それであたしの下着の色は
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