第八話 土の忍者その五
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「そうしてくれるね」
「わかったよ、じゃあな」
「宜しくお願いします」
「それで何かわかれば有り難いね」
智和は穏やかな声でこう述べた。
「まずは調べてだよ」
「そういうことですね」
菊が応えた、そしてだった。
三人はその日曜に身体検査を受けることになった、だが怪人についてはだった。智和は裕香も入れた四人に述べた。
「怪人の灰だけれど」
「まだですか」
「うん、もう少しで解析出来るそうだけれどね」
それでもだというのだった。
「まだだよ」
「けれどあと少しですね」
「お願いしている生物学者の人のお話ではね」
「わかりそうなんですね」
「そうみたいだよ」
一応は、という口調での言葉だった。。
「だからね」
「希望を持ってですね」
「うん、待とう」
こう話す智和だった、謎に満ちている彼等だったがそれでも彼等はその多くの謎に前向きに向かっていた。そして日曜にだった。
薊達三人は身体検査を受けた、場所は八条病院だ。かなり大きな総合病院の一角で受けたのである。その身体検査の前に。
薊はだ、一緒にいる二人にこう言ったのだった。更衣室において。
「何かな」
「何かとは」
「どうしたのよ、薊ちゃん」
「いや、二人共結構スタイルいいんだな」
服を脱ぎ下着姿になっている二人の言葉だ。当然薊も今はブラとショーツだけの姿である。
見れば菖蒲も菊もだった、スタイルがいい。それで薊も言うのだ。
「いいねえ」
「いいねえ、って薊ちゃんも」
菊がブラとショーツのままで彼女に言葉を返した。
「スタイルいいわよ」
「そうかい?」
「ええ、結構ね」
「だといいけれどな」
「それにね」
「それに?」
「薊ちゃん下着も赤なのね」
菊は薊のブラとショーツを見た。健康的なスポーツに向いたデザインのブラとショーツは綺麗な赤であった。
その赤い下着を見てだ、菊は言ったのだ。
「制服や普段着だけじゃなくて」
「ジャージもだよ」
体育の時等に着ているそれもだというのだ。
「あたし赤だよ」
「そうなのね」
「そう言う菊ちゃんもな」
彼女もだった、見れば。
「黄色なんだな、下着」
「私も黄色が好きだからね」
「幸せの色だからかい?」
「いえ、子供の頃から何となく好きなのよ」
その黄色がというのだ。
「だからね」
「それでなんだな」
「そう、黄色なのよ」
下着もだというのだ。
「下着は黄色しか持ってないわよ」
「あたしも赤しか持ってないよ」
ブラとショーツはというのだ。
そしてだ、ここで菖蒲が言ってきた。彼女も下着姿だが。
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