第八話 土の忍者その三
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「あと戦わないけれど協力してくれる人達もいるからな」
「その人達のことも紹介するわ」
「何かお話が大きくなってきたわね」
ここまで聞いて目を瞬かせて言った菊だった。
「三人だけじゃないのね」
「ああ、じゃあ詳しいことは昼な」
薊は菊に言った、三人はもう高等部の正門を潜っていて間もなくそれぞれの部活の朝練に向かおうとしている。
「昼休み校舎の屋上で話そうな」
「その時に協力してくれる人も出てくれるのね」
「そうだよ、じゃあな」
「ええ、お昼にまたね」
笑顔で応えた菊だった、何はともあれ朝の戦いと出会い、共闘の約束はあっさりと終わった。そしてその昼に。
菊は校舎の屋上に出た、そこにはもう薊と菖蒲がいた。
そしてその二人の他にだ、裕香と。
智和もいた、菊は智和を見て言った。
「あれっ、貴方は」
「はじめまして、禄存菊さん」
「うわ、天極先輩までおられるなんて」
驚きを隠せない顔で言う菊だった、智和の顔を見つつ。
「凄いわね」
「それはどうしてかな」
「だって先輩って学園きっての天才じゃないですか」
だからだというのだ。
「そんな人が協力してくれるんですか」
「僕は何の力にもなっていないよ」
「いえ、それでも」
「それでもなんだ」
「はい、凄い人がいるなって」
こう言うのだった、智和を見たまま。目は薊達に向けて言った。
「これは有り得ないわ」
「まあな、この人がいてくれて確かに有り難いよ」
薊が答えてきた。
「色々と助かるよ」
「だから僕は何もしていないよ」
「いやいや、本当に助かってるからさ」
薊は微笑んで智和にも話した。
「何かと」
「だといいけれどね」
「まあお互いに自己紹介をしような」
「ええ、それじゃあね」
菊は薊のこの提案に笑顔で応えた、そしてだった。
裕香のことも知った、そのうえで言った。
「身体検査ね。ちょっと恥ずかしいわね」
「嫌ならいいよ」
「いやいや、男の子に見られないならいいですから」
笑って智和に返した。
「それで」
「女同士ならいいんだな」
「女の子同士で恥ずかしいも何もないでしょ」
薊には笑って返した。
「下着姿を見られても裸でも」
「まあそうだよな」
「実際私も自分の身体のことは知りたいから」
「土出せるんだよな」
「手の平からね。こうしてね」
実際にだった、菊が右手を肩の高さで上に掲げるとだ、その手の平に。
一個の八センチ程の直径の石が出て来た。その石を握って言うのだった。
「最初魔法かって思った位だから」
「どんな身体かってな」
「そこが気になるわね」
「身体能力も上がったしね、力が備わってから」
このことについても言う菊だった。
「超人みたいに」
「そういうのをひっ
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