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妖精の義兄妹の絆
願い事
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俺も…、」
「!!」
(「まさか…、起きてた!?」)
「…俺もうたべらんねぇよぉ…。ムニャムニャ…。」
「…寝言?」
ウェンディは心底ほっとしたが、同時に残念な気持ちになっていた。
「…でも、いつかこの気持ち…ちゃんと伝えるからね…。」
そう言ってウェンディは花冠を残し、シャルルとエマの元へと去った。



夕方、日はもう半分以上沈み空には星がちらほら輝いている。
「…うぁ…、…あれ?」
タクヤは目をさまし辺りを見渡した。
「あれ?もう夕方じゃん…。大分寝てたんだな…。」
「あ、お兄ちゃん。やっと起きたー。」
「ウェンディ、エマにシャルルもおはよー。」
「おはよーじゃないわよ。」
シャルルが怒鳴った。
「あんたが寝てたからウェンディが寂しそうにしてたのよ!」
「ちょ、シャルル!」
「あまりウェンディを悲しませないでください。」
「エマも!」
ウェンディは顔を赤くしながらシャルルとエマを怒鳴った。
「ごめんな、ウェンディ…。そんな思いさせて…。」
「べ、別にいいんだよ。お兄ちゃんすごく気持ち良さそうに寝てたから起こすの悪いと思って。」
「そうだ!ウェンディ、前にシャルルとエマが産まれるときどっちが先に産まれるか勝負したよな?」
「うん、先に産まれたのはシャルルだったけど…。」
ウェンディが不思議そうに答えた。
「負けたらお願いをなんでも1つ聞くことだったよな。今願い事叶えてやるよ。」
「え、いいの?」
「ウェンディには寂しい思いさせちまったし、俺のできることはなんでもしてやるよ。」
「…ほんとになんでもいいの?」
「おう!男に二言はねぇ!」
タクヤが胸を張って言った。
「じゃあ…、おんぶして。」
「お、おんぶ?」
タクヤはウェンディの願い事に呆気をとられてしまった。
「家までおんぶ。ダメかな?」
「いや、逆にそんなんでいいのか?俺に遠慮すんなよ。」
「ううん、おんぶがいいの。」
「…ウェンディがはそれでいいなら…。」
「そしたら早く帰ろう?」
「あぁ。」





帰り道
タクヤはウェンディをおんぶしながら山道を下りていた。
シャルルとエマは先に家に帰っていると背中の羽を広げ飛んでいった。
「…なんだかなつかしいね。」
「ん?なにが?」
「こうしてるとお兄ちゃんがギルドに来た頃に戻ったみたい。」
「あぁ、あのときか。もうあれから一年か、早いもんだな。」
「あのときお兄ちゃんがいなかったら私は崖の下に落ちて死んでたと思う。」
「そんなこと言うもんじゃないぜ。」
タクヤは注意したがウェンディは続けた。
「それからお兄ちゃんがギルドに、入ってくれて嬉しかったんだよ。」
(「あのときから私、お兄ちゃんのこと…」)
ウェンディはしばらく黙りこみやがて
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